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【酒造りに関わる人を増やしたい】麒麟山米づくり大学開校~米づくりから麒麟山酒造のお酒ができるまでを学びながら体験~※2期生募集中!3月31日まで

今回訪れたのは新潟県の東部に位置する阿賀町(あがまち)です。阿賀町は名前の由来である阿賀野川をはじめ、たくさんの川が流れる水に恵まれた自然豊かな山間地。

この綺麗な水を活かして米作りからお酒づくりまで一貫して行っているのが、麒麟山酒造です。今回、麒麟山酒造が日本酒づくりについて実践的に学べる「麒麟山米づくり大学」を開校するという話を耳にしました。一体どんなことをするのか!?どんな人たちが集まったのか!!?気になったので、5月に行われた田植え体験を取材してきました。

<書き手:石村瑠理>

*追記*
現在
米づくり大学は、2期生(24年度生)を募集中!!
詳細は取材記事の後ろへ


なぜ開校することになったのか?

麒麟山酒造の代表取締役社長を務める斎藤俊太郎(さいとう・しゅんたろう)さんにお聞きしました。

斎藤さん:「麒麟山酒造では、阿賀町産100%のお米で酒造りをしているということで、米作りからやっているんだということをもっとPRしていきたいと思ったからです。
また、私達が米作りを続けていくためにも、農業後継者を育成していかないといけないという思いから開校することにしました。

これからも毎年開催していきたいと思っていますし、この大学を通じて麒麟山だけではなく、地域の農業にも注目してもらえるようになりたいです。そしてこの大学の受講生の中から阿賀町で農業をしたいと思って米作りをしてくれる人が出てきてくれたらいいなと思っています」

具体的な取り組み

では麒麟山米づくり大学では年間を通してどのような学び・体験があるのでしょうか……?

受講生は住んでいる場所がそれぞれ違うので、麒麟山のお酒づくりの講義に関しては、オンライン上で行います。
酒米がお酒になるまでの過程など、*杜氏(とうじ)から直接講義を受けることができます。

*杜氏とは
日本酒の醸造工程を行う職人、およびその集団や統率者を指します。

参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

また、座学だけではなく、5月には阿賀町で手で実際に稲を植える田植え体験をすることができます。
そして、9月は稲刈り、2月には酒蔵見学と日本酒の仕込み体験を行う予定になっています。
このように米作りからお酒ができるまでの過程を全て体験し、学ぶことができるのです。

実際に入学式・田植え体験に潜入!!

入学式が行われたのは麒麟山酒造の会社内の一室。
10名の受講生のみなさんが続々と集まってきます。
新潟県だけではなく、関東から参加する人も多く、学生から社会人まで色んな方が参加していました。

麒麟山米づくり大学の学長でもある斎藤社長から一人ひとり入学証書を受け取ります。

TABETAI代表・田丸が入学しました

受講生一人ひとりの自己紹介タイムでは、みなさんの日本酒愛が存分に伝わってきました。
もともと日本酒について学んでいた学生さんや和歌を通して日本酒について研究している人も!?
日本酒が好きになり、全国のお酒を飲むことにハマっている人や日本酒づくりから商品開発まで携わり、仕事に活かしたいという人もいました。

入学式が終わってからは田植えをするために、麒麟山酒造が持っている田んぼへ向かいます!

麒麟山酒造で作っている酒米の品種は「たかね錦」や「五百万石」、「越淡麗」。日本酒ができる過程の発酵中の液体である醪(もろみ)を仕込む際に加える掛米(かけまい)では「こしいぶき」を作っています。

今回植えるのは「たかね錦」。
たかね錦からはすっきりとした味わいの麒麟山のお酒ができるそうです。
このときちょうど、麒麟山米づくり大学の他にも県内や県外からも人が集まる「はでっぱの会」の皆さんも麒麟山の別の田んぼで田植えを手伝っていました。
ちなみに「はでっぱ」は新潟の方言で稲を手で刈って*ハサに干す、そのハサのことを言うそうです。

*ハサとは
竹や木を組んだ、刈った稲を掛けて乾かす設備のこと。

参考:weblio国語辞典より

全体で説明を受けた後、全員で早速8アールの広さの田んぼにたかね錦を植えることに。

稲をカゴに入れて横並びになり、それぞれのペースで植え進んでいきます。
稲は大体4〜5本、中指と人差し指と親指で押さえて取ったものを植えます。
田植え未経験者が多い中、思った以上にさくさくと進み今日だけで見事全部田んぼに植えられました!

田植え終了後の宴会会場で運営の方にインタビュー!

麒麟山米づくり大学を運営しているつぐさけプロジェクトの中心メンバーの西田卓司(にしだ・たくじ)さんにインタビューしました。

ーつぐさけプロジェクトはいつから発足しましたか?

2022年の冬ごろですね。

ーこのプロジェクトに関わったのはなぜ?

僕は農学部で稲作専攻でした。
なのでやっぱり米作りには関心はありました。
山間で100%地元産で作ってるのは大変だろうなって思ってなんとか助けになれないかとは思っていました。
今は米作り大学のような場所を作るのに価値を感じています。

ー発起したきっかけはなんですか?

斎藤社長と頻繁にお話をする機会があったんですよね。
そのときに米作りの担い手がいないとか、阿賀町産100%で作ってるんだけどそれをどうPRしたらいいのか、という相談を受けたんです。
そこを上手くアピールするために考えたのがスクール形式の米つくり大学なんです。

ー人集めの秘訣はなんですか?

僕自身はっきりとはわかりませんが、ウェブの文章は20代の人に手紙を書くつもりで書きました。
あなたは潜在的にはこんなのがほしいんじゃないかってことをよく考えました。
何かを継いでいく、麒麟山の米作りや酒造りをあなたも継いでいきませんか?というメッセージに基本的にはなっています。
ライターさんにもそういう思いを伝えて添削してもらいました。

ー今後の展望はありますか?

集まった人たちで考えればいいんじゃないですかね。
僕が描くものではなくて場を作って人が集まって集まったことで何かが生まれてくるものを作るってのが僕のお仕事なんです。
僕に展望があるというより、こういう場を作れば集まってくる人がいて、集まった人が何かを作ってくれるんじゃないかなって思っています。

最後に

宴会で用意していただいた麒麟山のお酒を味わいながら、お酒トークを楽しむ受講生のみなさんをみていると本当に日本酒を愛しているのだなと感じました。
こういった場からいろんな繋がりややりたいことがどんどん生まれていくのだと肌で感じました。
場を作ることこそがまさに大事だと感じた一日でした。

【3/31締切】
米づくり大学2期生(24年度生)募集中!

米づくり大学は現在2期生を募集中です!
【3/31締切】
https://komeuniv.jp/

麒麟山酒造は、1843年の創業時から
人々の暮らしに寄り添うお酒を造り続けてきました。
すっきりとして、飲み飽きることがない麒麟山の酒。
この味わいを生み出すのは、新潟・阿賀町の良質な酒米です。
わたしたちは、「やっぱりいつもの」麒麟山の味わいを守りたい。
日々の、ささやかな楽しみを届ける存在であり続けたい。
そんな本気の想いから、地元農家さんを巻き込み、
酒米づくりに力を貸していただきました。
自社でも米づくりを始め、約30年の時間をかけて、
地元産米100%の酒造りを実現しました。

今回、新たに始める「米づくり大学」は、
より多くの方々に、麒麟山の「原点」を知っていただきたくて開校します。
麒麟山の味わいを決める「酒米づくり」を体感できる講座や、
酒づくりを体験し、麒麟山の酒をより深く知り、
楽しく味わえる機会も用意してあります。
「米づくり大学」の舞台は、奥阿賀の自然に抱かれた里山、
そして麒麟山の酒蔵です。
米づくりや酒づくり、
奥阿賀での暮らしに興味を持つ方の参加を、心待ちにしています。

引用:米づくり大学HPより
  • 農業との様々なかかわり方を探している人

  • 将来的な就農を視野に入れている人

  • 地域の人と一緒に農業(稲作)に取り組み、継ぎたい人

  • 180年の歴史を持つ麒麟山酒造をつないでいく力になりたい人

  • 酒米研究会の農家さんたちと共に汗をかき、酒を飲みたい人

米づくりや酒づくりに興味のある方や
奥阿賀での暮らしに興味のある方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

詳細はこちら!
今年度(1期生)の様子は
こちら!

米づくり大学公式SNS

公式note:https://note.com/komeuniv/
公式HP:https://komeuniv.jp/



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