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No Brand|コロナ禍・Web3.0時代に成功するオフライン店舗・韓国のブランド戦略

こんにちは!今回は久しぶりにマーケティング記事!温めていたマーケティング記事を共有しようと思います。

そもそも韓国のブランド戦略について記載しようとした理由としては、最近渡韓した際に、韓国のスーパーマーケット「No Brand」が以前よりも市場拡大していると感じたからです。

(No Brand Logo)

韓国のスーパーマーケット

そもそもの話になりますが、まず韓国でチェーン展開している大型スーパーには「ロッテマート」「Eマート」「ホームプラス」があります。そして今回お話しする「No Brand(ノーブランド)」は、韓国を代表する大型マートの『e-mart(イーマート)』が手がけるブランドになります。「安くて良いものを提供しよう」というコンセプトのもと作られたプライベートブランド(PB)になりますが、他商品と比較するとコスパが高く、パッケージもシンプル且つオシャレに仕上がっているため、パケ買い促進効果があります。ちなみに2018年までは、この「No Brand」商品はホームプラスの店舗内で販売されていた印象が強かったです。

No Brand Korea

No Brand のブランド戦略1

サブ・ブランド戦略

そして今回面白いことに、No brandが1ブランドとして独立していることが渡韓にてわかりました(MUJIが西友から独立したブランドになった時と同じシチュエーションですね)。「No Brand」という看板でお察しください。

そもそもブランド戦略には、マスター・ブランド戦略、マルチ・ブランド戦略、サブ・ブランド戦略と大きく3つに分類できます。
その中でホームプラスがとった戦略としては、サブ・ブランド戦略と言えそうです。サブ・ブランド戦略のメリットとしては、マスター・ブランド(コーポレート・ブランドやカテゴリー・ブランドなど)の知名度や信頼感を活かして、サブ・ブランドをアピールできることです。そのため、ゼロからブランドを立ち上げる場合に比べて、時間やコストの節約にもつながります。もちろん、サブ・ブランド戦略はブランド管理の難易度が高まるといったデメリットが存在しますが、今回親会社としてはNo Brand1つの管理飲みになるので、リスクが分散されずに済むのが特徴です(賢い!)。

No Brand のブランド戦略2

ブランド・エクステンション

更に面白いのがこのNo Brand、スーパーマーケットとは別にNo Brand Burgerという名前のファーストフードチェーン店を経営していること!そして何よりも、①コスパ高い②新世界百貨店の食品部(Shinsge Food)のBurger Plant(現在はNo brand burgerに吸収)で顧客体験を分析して戦略立てていることが強そうです(あくまでも筆者の意見です)。

(No Brand Burger)

No Brand Burger is marketed as being affordable with the cheapest burger starting at 1,900 Korean Won (approximately 1.50 USD) and the most expensive burger costing 6500 Won (approximately 4.50 USD). Shinsegae Foods had analyzed the consumer experiences from Burger Plant, its other burger chain, in order to develop No Brand Burger's menu.

(Wikipedia, 2019)

Han Hyun-min, a South Korean celebrity, was chosen as the brand ambassador of No Brand Burger. He was featured in an advertisement parodying a scene from Dooly the Little Dinosaur.

(Wikipedia, 2019)

上記引用に記載の通り、한현민という21歳のモデルがNo Brand バーガーのイメージモデルみたいですが、ここからもマーケティング戦略が上等な理由が分かりますでしょうか?No BrandやファーストフードチェーンでPayする顧客ターゲット層をZ世代にフォーカスしていることもわかります。クリアなターゲット層、深掘りした顧客分析、シンプルなブランドネーム・カラーが、コロナ禍且つWeb3.0へ向かう時代の中でオフラインとして成功している秘密ではないかと考えます。

한현민 x No Brand burger

ブランドエクステンションについては、Fit or Fail ?レベルに当たれば成功するし当たらないと失敗するマーケティング戦略の1つですが、No Brandに関しては店舗自体も増えており(というよりリテイルカンパニーなのでホームプラスの知見を横展開しやすい)成功事例なのかなと個人的に考えます。

ブランド・ネームの命名について

イギリス大学院を卒業予定の筆者ですが、そこで学んだBrand Managementの授業にブランド・ネームの命名要件を共有します。

  • Distinctive (ユニークさ)

  • easy to say (言いやすさ)

  • Benefits (メリットさ)

  • No negative meaning (ノンネガティブ)

  • can extension in the future  (ブランド拡張しやすさ)

  • Signal (イメージしやすさ)

No Brandは上記の命名要件にも当てはまっているのではないかなと感じています。これもまたブランド戦略成功への道へ繋がる方法の1つです。

はい!ということで久々の(筆者が大学院で学んだことと生活を勝手に紐づけてマーケティング解釈していく)マーケティング記事はいかがでしたでしょうか?コロナ禍で海外への渡航が難しいなか、かなり長い間巣篭もりをしていた筆者でしたが、やはり久々に色んなものを目や鼻や耳から吸収していくと、学びが沢山増えていく印象でした。まだ引き続き渡韓を通して気づいた
マーケティングがいくつかあるので、引き続き紹介させていただきたいと思います。

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