詩:その星は

光線のように降り注ぐ雨の中

内臓の溶ける音を聴けよ

埃が空気を切り裂く微かなヘルツ

反響し合う寄る辺ない夜に

見た事のない種類の鯨を見よ

深刻な場所としての木星の海では

計り知れない粘土の風がすべてを平らにしていて

大嫌いな瞬間の基軸の中で

ゼリーのような命が揺れている

全てが透明な植物性プランクトンのようになって

今、精巧なステンドグラスの怪獣が

こなごなになるようなその音が

宇宙にまで響き渡って朝がひるがえる

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