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第1回・文学フリマ、思てたんと違う

文学フリマという単語を初めて知ったのは、今は亡き声劇アプリでも有名なライターさんが出店するというお知らせからだった。
その時の私といえば「へー」程度の感想で「人気のライターさんは違うなぁ」とか、「東京って凄いなぁ」とか……正直他人事もいいところだった。

そんな私が1ヶ月後の文学フリマ12に出ようとしている。個人的にという訳ではないのだが……本やCDを作っている。傍観者から当事者になっている。
文学フリマ京都8へ来場者として参加したことは、きっと今回の出店の切っ掛けのひとつになっているだろう……。



フラっと一人出掛けた文学フリマ8。

「文学ってなんぞ?」

私は会場に入って早々に困惑した。
文学フリマとは、本がメインのお堅いイベントだと思っていたのだが、それは大きな間違いだった。
確かに本はある。ハードカバーのごっつい本も綺麗な本もある。けれど、手作りっぽいコピー本もあるし、折本だってあった。
ポストカードやしおり、CDもあったし、写真集もあった。Tシャツもあったし缶バッチもあった。

「なんか……思てたんと違う……」

じーちゃんばーちゃんからどう見ても小学生だろうという子供までいる会場にまず驚いた。どうみても客層が広い。田舎の同人誌即売会には何度か足を運んだ事もあるが、それとは随分印象が違う。客層があまりにも広くバラバラだ。
そもそも私は文学というものを狭義に捉えていた。
だが此処での文学というのはとても自由なものらしい。

「思てたんと違う!」

お堅い印象はまったくない。むしろどのブースに寄っても和やかでフレンドリー。これは楽しい。
元々欲しかった本を探して彷徨い歩くうちに他にも面白いものがあるに違いない!と気付いてしまった私は、結局全てのブース前を歩いてみて回り予算を大幅に超えて散財した……。
小説も写真集もCDもゲームブックも図鑑も買った。フリーペーパーもポストカードも頂いてしまった。紙袋が重くなったが、その重さ分だけテンションは上がった。

「思てたんと違う……(財布の残額が)」



私は文学フリマ大阪12KOEdeで出店する。
当然本の宣伝はすべきなのだ。
しようと思っているのだ。
だけど、それより前に、文学フリマに来てくれる知人友人や、なんとなくこの記事にたどり着いてしまった文学フリマ未経験の人に言いたいのだ。

「多分思てるんと違うぞ!!!?」





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