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【インタビュー「投票に行かない」を選んだ人】 #1 フリーランスライター Mさん(仕事文脈vol.21)

近年では、芸能人が「わたしも投票します」と呼びかけるプロジェクトや、各トピックに対し「反対/賛成」を入力すると自分に合う政党が見つかるマッチングサービスなど、投票を喚起する取り組みが目立ちつつある。投票に行こう、政治について考えようという気運が高まっているように見える一方、半数近く「投票に行かない人」がいる。でも、その声は聞こえてきづらい。その人たちはなぜ投票に行かないことを選んだのか。(取材・構成:浪花朱音)

国政に期待できない諦めからくる
「自分が努力しないといけない」

(フリーランスライター Mさん)

国がしてくれることはないと
気づいた社会人1年目

まず話を伺ったのは、フリーランスライターのMさん。最近では同業者とともに法人化も果たし、会社の取締役という肩書きも持つ。

「会社といっても役員が決まっているぐらいで、まだまだこれからですね。個人で請ける仕事もありますし、大きな案件があれば会社で受注します。プロポーザル案件もあるので、法人のほうがよかったんですよね」

編集プロダクション、企業の出版部門での勤務を経て、独立。Mさんは、自ら道をひらいてきた人でもある。こうしてフリーで働くことは、大学生の頃から考えていたそうだ。

「学生の頃から出版関係に進みたかったけど、採用が全然なくて。世代的には、就職氷河期の終わりのほう。入った編プロはいわゆるブラック企業で、手取りにしたら10数万円ぐらい。残業代もなかったですね」

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