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【インタビュー「投票に行かない」を選んだ人】 #2 主婦 キノキウイさん(仕事文脈vol.21)

近年では、芸能人が「わたしも投票します」と呼びかけるプロジェクトや、各トピックに対し「反対/賛成」を入力すると自分に合う政党が見つかるマッチングサービスなど、投票を喚起する取り組みが目立ちつつある。投票に行こう、政治について考えようという気運が高まっているように見える一方、半数近く「投票に行かない人」がいる。でも、その声は聞こえてきづらい。その人たちはなぜ投票に行かないことを選んだのか。(取材・構成:浪花朱音)

目の前にあることから
投票以外にできることを

(主婦 キノキウイさん)

政治に対する対話のなさに疑問
投票=ゴールではない

肩書を聞くと「主婦」と答えた、キノキウイさん。警察官の夫と、2人の子どもと1匹の猫とともに暮らしている。

「親と政治についてめちゃくちゃ喋る環境で育ったんですよね。父も母も同志社大学の社会学部の出身で。二人はずっと夫婦別姓だから、高校生の時に日本は夫婦別姓が認められてないことを初めて知った(笑)」

そういった家庭で育った影響は大きいと話すキノさん。10代の頃から社会にまなざしを向け、内戦終結からまもないスリランカや、3.11後すぐには沿岸の被災地に行き、演劇を企画・上演した。政治に対する意識も強く、20代の頃は真剣に各党のマニフェストを聞いた上で、票を投じてきたという。ところが子どもが生まれて以降の数年は、「必ず投票に行く」スタンスではないという。

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