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【再考】プランクトレーニング

こんにちは、だいじろう(@idoco_daijiro)です!

今回は体幹トレーニングの代表的なメニューである「プランクトレーニング」について考えていきたいと思います。


10年ほど前、長友選手が取り入れていたことから『体幹トレーニング』が一般的にも広く認知されてきたかと思います。

その当時は長友選手がプランクトレーニングをやっている姿がメディアで取り上げられていたので「体幹トレーニング=プランクトレーニング」というイメージが広まっていきました。


実際にスポーツ現場やフィットネスクラブでもプランクトレーニングを導入しているところをよくみかけるようになりました。

その巷でもよく用いられているプランクトレーニングの基本的な方法と私が臨床で導入する際のポイントについて解説していきたいと思います。


今回はそのプランクトレーニングのなかでも用いられることの多いProne position(体幹が下方を向いている肢位)でのメニューについて解説していきます。



▶ Prone positionでのプランクトレーニング

プランクトレーニングとしてよく用いられているメニューとして「Hand-Knee Prone」「Elbow-Toe Prone」「Hand-Toe Prone」があります。

【Hand-Knee Prone】

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【Elbow-Toe Prone】

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【Hand-Toe Prone】

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「◯-△ Prone」という表記は「◯」と「△」で支持するという意味で用いられます。

これは単なる名称ですので、みなさんの馴染みのある名称で問題ないかと思いますが、当記事のなかでは「Hand-Knee Prone」「Elbow-Toe Prone」「Hand-Toe Prone」という名称で解説していきます。


では、それぞれの具体的な方法について解説していきます。



▶ Hand-Knee Proneの方法

Hand-Knee Proneでは、手と膝で支持した四つ這いの肢位となります。

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規定としては、肩関節の真下に手関節が、股関節の真下に膝関節が位置するようにします。

まずは基本肢位で体幹を良肢位に保持できるようにします。


基本肢位で体幹の良肢位が保持できたら、一側上肢、一側下肢を挙上したり、対側の上・下肢を挙上したりして、負荷を高めていきます。

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▶ Elbow-Toe Proneの方法

Elbow-Toe Proneでは、肘とつま先で支持した肘立て伏せの肢位となります。

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規定としては、肩関節の真下に肘関節が位置するようにし、足幅は坐骨幅とします。

まずは基本肢位で体幹を良肢位に保持できるようにします。


基本肢位で体幹の良肢位が保持できたら、一側上肢、一側下肢を挙上したり、対側の上・下肢を挙上したりして、負荷を高めていきます。

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▶ Hand-Toe Proneの方法

Hand-Toe Proneでは、手とつま先で支持した腕立て伏せの肢位となります。

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規定としては、肩関節の真下に手関節が位置するようにし、足幅は坐骨幅とします。

まずは基本肢位で体幹を良肢位に保持できるようにします。


基本肢位で体幹の良肢位が保持できたら、一側上肢、一側下肢を挙上したり、対側の上・下肢を挙上したりして、負荷を高めていきます。

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▶プランクトレーニングの注意点

プランクトレーニングの注意点として、私は「体幹のアライメント」「上肢・下肢の挙上による負荷の調整」「上肢・下肢の挙上角度」「上肢・下肢のエロンゲーション」「肩甲帯のスタビリティ」「反張肘」といった点があります。

それぞれについて解説していきます。



ー体幹のアライメント

体幹のアライメントとしては、脊柱の生理的彎曲を維持することを主な目的とします。

そのために棒のようなものを脊柱にあてがい、後頭部・背部・臀部が棒に当たるようにし、頸部・腰部ではスペースができるように指導したりします。

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もちろんこの方法も有用なのですが、胸椎・胸郭の可動性が低下していたり、頭部の前突姿勢が強いケースでは、この姿勢をとるとリブフレアが著明となることがあります。

リブフレアが著明となるということは、腹圧が抜けてしまっていることが示唆されますので、リブフレアが起こらない肢位をとるようにしていきます。

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ー上肢・下肢の挙上による負荷の調整

プランクトレーニングの負荷を高めるために上肢・下肢を挙上していくことがあります。

上肢・下肢を挙上した際の負荷に負けないように体幹の良肢位を保持することが目的となります。

その際、下肢よりも上肢の方が軽いため、まずは上肢挙上からはじめていきます。

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上肢挙上でも体幹の良肢位保持が可能となったら、下肢挙上のメニューを取り入れていきます。

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上肢挙上、下肢挙上ともに問題なくできるようになったら、対側の上肢・下肢を挙上していきます。

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このとき、対側の上肢・下肢を同時に挙上するよう指導される方もいらっしゃいますが、基本的には下肢の方が重いため、下肢を挙上して体幹の良肢位を保持してから、上肢挙上をしていくとより正しいトレーニングが行えるようになります。

最終的には対側の上肢・下肢を同時に挙上しても体幹の良肢位が保持できるようにすることを目標にしていくと良いかと考えます。


ここまでが無料で読める内容となります。
以下では「プランクトレーニング」について詳しく解説していきます。
詳しく知りたい方はぜひ"実践!ゼロから学べるLow Back Pain”マガジンの購読をお願いします!
そちらでそれぞれのエクササイズについて学びを深めていただければと思います。


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