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落ち込んでいる僕を救ってくれたのは幼馴染とシェアハウスでした .2

〇:いや、剣道は辞めようと思ってる


飛鳥:はい...?




予想外の答えすぎて頭が追いつかない飛鳥




〇:まぁ色々あったんだよ


飛鳥:私許さないよ?


〇:なにが?


飛鳥:〇〇が剣道辞めるなんてことしたら私絶対許さないからっ!


〇:な、なんでそんなに怒ってんだよ


飛鳥:小さい頃からあんなに竹刀振ってて、結果出して、誇らしいなぁって思ってた矢先にこれ?


飛鳥:あんたにとって剣道ってそんなに簡単に辞めれるものだったわけ?


飛鳥:そんなわけないよね?


遥香:あ、飛鳥さんちょっと熱くなりすぎじゃ......


飛鳥:なんかあったから剣道辞めるなんて言ってるんでしょ?


〇:......


飛鳥:なにがあったの?


〇: ……



〇:やっぱり飛鳥にはバレるか....


当たり前でしょ! と言わんばかりの顔をしている飛鳥





〇: 『 いじめを受けるようになったんだよ 』


飛鳥: …えっ...


さくら:(あの〇〇が!?


〇:竹刀も何本も折られるし物も隠されるし...最悪だったんだよ......


飛鳥: ….


さくら:でもなんで....(いつも優しいのに


〇:ことの発端は....俺が強すぎたからだよ


さくら:??(どういうこと?


美月:強すぎたから?


〇:先輩やら同級生に勝ちまくってたら...どんどん孤立していって、いじめられるようになったんだよ


遥香:強すぎるがゆえってやつですね


飛鳥:〇〇......ごめんグスッ


飛鳥:強くいいすぎたグスッ


〇:いいよ。先に言わなかったのが悪いし


茉央:うちの剣道部はそんなことしないです...(ボソッ)


〇:え?


まお:うちの剣道部は”絶対”にそんなことしないです


茉央:だから......だから剣道をやめないでくださいっ...グスッ


〇:ありがとう茉央。でも...とりあえず今はやめとくよ





こうしてシェアハウス1日目が終わり





さくら:〇〇!はやくいくよー


〇:あぁ...もう朝か


遥香:さくちゃん今日は早起きなんだね


さくら:い、いつも早起きだし


遥香:誰かが起こさないと起きないじゃん笑


〇:たしかに中学の時もずっと親に起こしてもらってたよな


さくら:はい......


遥香:それじゃあ学校行こうか


さくら:だね!








こうして学校に向かい




『さくらさん今日も超カワイイ!』


『遥香さんもめちゃくちゃ可愛いぞ?』


『あれ...その横歩いてるやつ...もしかして〇〇じゃない?』







〇:2人ともモテモテだね


遥香:恥ずかしいです//


さくら:毎日こうだから呆れちゃうよね



遥香:でも〇〇さんも言われてましたね


さくら:さっすが〇〇!


〇:なんにも嬉しくないんだけど...










そして一旦職員室に行かなきゃいけないためさくら達と別れ担任に挨拶をし......



担任:前の学校では散々な目にあったみたいだね


〇:そうですね...はい


担任:もしもうちの学校でも同じようなことが起きたらすぐに言ってくれよ?


〇:はい。わかりました


担任:それじゃあ僕が先にクラスに入るから呼んだら来てくれ


〇:わかりました








そして3分ほど経ち


『入ってきてくれ』


ガラガラガラ


担任:今日からこの学校に転校することになった〇〇君だ

担任:剣道部は〇〇君のことを知ってると思うがよろしく頼む


〇:〇〇です。よろしくお願いします



軽く頭を下げ前をみると明らかに剣道でみたことのある人を含む多くの人の目が光っていた



担任:それじゃあ席は賀喜の隣に座ってもらおうかな


〇:わかりました(知ってる人の隣でよかった













ー休み時間ー



剣道部らしき人が近づいてくる



男1:〇〇がうちの学校にいるなんて✨️


△:マジで夢みたいだ


遥香:〇〇君ってそんなにすごいんだね


男1:すごいってもんじゃない!1年の頃から玉竜旗に先鋒で出てたり、剣道大会では常に優勝してるすごい人だよ


※玉竜旗とは野球でいう甲子園のことだ


遥香:なんか興奮しすぎて話し方がオタクみたいになってるよ笑


△:それくらいすごい人なんだよ!


〇:僕はそんなすごくもない普通の人だよ


遥香:でもそんなに強いのになんで主将じゃないの?


〇:まぁ...そこは先輩を立てないといけないからね


遥香:そういうことか


男1:〇〇さんがうちの剣道部に...やばいニヤけが止まらん


〇:あぁ...部活には入らないよ


男1、△:えぇぇぇえっ!


〇:剣道部ならウワサは聞いてるかもしれないけど...僕、剣道が理由でいじめられたからさ


男1:そんなことはうちでは一切しません!


△:一緒に剣道したいから入って貰いたい!


男1.△:お願いします



そう言って深々と頭を下げる2人



〇:ちょ...えっと...その...考えさせて?


男:1.△:はい!わかりました!














ー昼休みー



さくら:〇〇一緒にお弁当食べよ〜


〇:うん


遥香:〇〇君すごい人気だったね


〇:ありがたいことにね




あれから〇〇は色んな人から話しかけられ、休み時間はまったくゆっくり出来なかったのだ





さくら:いつもは私たちに話しかけてくるのに今日は〇〇だったね


〇:今日だけだろ(というか今日だけにしてほしい


遥香:でも〇〇君の凄さを感じたよ。みんなの〇〇君に向ける目がキラキラしてるんだもん


さくら:剣道のスターだからね


〇:それでいったら2人とも学校のスター何じゃないの?


さくら:どうして?


〇:だって朝もそうだけど『カワイイ』ってコソコソ言われてるじゃん


遥香:私はまったくだよ


遥香:さくちゃんは告白のすごい記録持ってるけどね


〇:告白に記録なんてあるの?


遥香:1週間で20人に告られてたの笑


〇:1日に3人か......バケモンだな笑


さくら:たまたまだよ


〇:告白にたまたまってあるか?


さくら:うぅん.....ある!


〇:(よくこんなバカに告るな











そして昼の授業が始まり





先生:ここの内容わかる人


クラス:シーン


先生:おいおい誰もわからないのか?


クラス:シーン


遥香:(分かるけど...みんなの前では言いたくない


〇:41です


遥香:!!


先生:お!〇〇正解だ!


男1:(頭もいいのかよ...




さくら:(どうやったら41になるの?












そしてホームルームを終え




〇:やっと終わった


遥香:よく発表できたね


〇:あぁ...うん。簡単だったし


遥香:あの問題が簡単...?


〇:うん。遥香さんも解けてたじゃん


遥香:え...バレてたの?


〇:うん。表情でなんとなくわかった


遥香:すごっ


さくら:〇〇ぅ〜全然わかんないよぉ〜


〇:おう。頑張れ


さくら:冷たい...


遥香:それじゃあここで話すのもなんだし帰ろっか


さくら:そうだね










そしてシェアハウスに帰り




遥香:やった!私たちが1番はやい!


さくら:家事選び放題だ!


遥香:私リビングの片付けにしよ〜


さくら:じゃあさくはリビングそうじ〜


〇:俺は...風呂掃除にしよっかな


さくら:それじゃあ家事スタート!




ここでは帰ってきた人から順に家事をひとつずつやらなければならないルールがあるのだ







ゴシゴシ ゴシゴシ


〇:そういえば学校で飛鳥にも美月さんにも会わなかったけどあの2人も相当スターなんだろうな


〇:咲月さんとか茉央もだけど



風呂掃除を終えリビングに向かうと










咲月:先輩達帰ってくるのはやすぎです!


遥香:ホームルームがはやくおわったからね


さくら:運がよかったね


咲月:ずるい......


咲月:あ、〇〇さん学校で話題になってましたね


〇:え?1年でも僕の話題出てたの!?


咲月:〇〇さんが先輩なんて理想すぎてやばいって言ってましたよ笑


〇:もう...怖いよ


咲月:あ、それと『〇〇さんかっこいい!』って言ってる人もいっぱいいました!


〇:それは嘘でしょ笑


咲月:ホントのことです!


遥香:たしかに〇〇君って顔整ってるし声もいいしスポーツも出来るってモテ要素たっぷりだよね



さくら:中学のときは毎日違う人に告られてたもんね笑


〇:あぁ...そんなこともあったな


遥香:ヒューヒュー


咲月:毎日違う人から告白されるってありえないですよ?


〇:でも結局誰とも付き合ってないよ?


咲月:もったいな〜い


さくら:君より剣道の方が好きだからごめん....だっけ?笑


〇:やめろ!俺の断る時のセリフじゃねぇか!


遥香:剣道のことそんなに好きなんだ


咲月:みたいですね笑


〇:恥ずかしい......





こうして談笑しているうちに飛鳥と美月さんも帰ってき、食事を終え睡眠に入った

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