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イチゴパフェで繋がる笑顔が絶えない幼馴染との"愛"

夏といえば何を思いつくだろう....



僕が真っ先に思いつくのは海だった





これは海底に沈んだ1隻にさえにも光を照らしてしまうような “ 笑顔 “ にまつわる物語です




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〇:疲れた~今日の授業マジで眠くなる授業しかなかったじゃん


沙耶香:そんなこと言わないの!今度受けるときもダルい気持ちになっちゃうでしょ?



〇:まぁ...たしかにそうだな笑


沙耶香:今日の授業だって座学だから眠くはなるけど逆に考えれば~頭使わなくていいからラッキーだと思うっ...!


〇:前から思ってたけど沙耶香ってすごいポジティブだよな


沙耶香:うん!だってポジティブじゃないと嫌な気分になっちゃうし、他人にも嫌な気持ちにさせちゃうじゃん


〇:たしかに...(俺と違ってよく考えてるなぁ




そんなふうに思っていると




沙耶香:あ、そういえばさ!この前できたカフェあるでしょ?


〇:あぁ...パフェが人気なとこでしょ?


沙耶香:そうそう!そこ行きたいんだよねぇ


〇:へ〜行ってきな?


沙耶香:気が利かないなぁ....


〇:はぁ?


沙耶香:女の子がこういってるときは『一緒に行こう』って合図だから




そういってバカにするように笑う沙耶香





〇:やっぱ女子ってわけわかんねぇ


沙耶香:こんなことも分かんなかったら彼女できないよ〜


〇:はいはい。(これ言われるの何回目なんだろ


沙耶香:それじゃあカフェへゴー!












こうしてカフェへ向かうと





沙耶香:うわぁぁ...パフェだけでもいっぱい種類ある!



〇:ほんとだな。フルーツ系以外もいっぱいあるし


沙耶香:だね。でも私はやっぱりイチゴかなー


〇:やっぱりそうか笑


沙耶香:〇〇は?


〇:俺はチョコレートかなぁ


沙耶香:〇〇ってどこ行ってもチョコだよね笑


〇:だって色んなとこにあるけどちょっとの差だけど味が違うじゃん?


沙耶香:まぁ大体は同じだけど...言いたいことは分かるよ


〇:その違いを知れるのが楽しいんだよね~


沙耶香:なんかその細かい感じすごい〇〇っぽい..笑


〇:そうかな?











そうして待っていると



『お待たせしました〜』




沙耶香:ありがとうございますっ!


〇:うわっ...ここのパフェめっちゃデカイね


沙耶香:これはリピート確定だね


〇:まだ食べてないんだけど💧









それから1口食べると



沙耶香:ん〜っ!ここのイチゴすっごい美味しいんだけどっ...!


〇:うわっ...このチョコ俺が好きなタイプのやつだ!


沙耶香:ここもしかしてすっごい当たりのお店なんじゃない?


〇:絶対そうだな


〇:フルーツ系も美味しくてチョコも美味しいとか最強じゃん


沙耶香:これはほんとにリピート確定だっ


〇:うん。ここだとチョコ以外にも気になるかも


沙耶香:それは遠回しに私のイチゴ欲しいってこと?笑


〇:あ、いやべつにそういうつもりじゃなかったんだけど


沙耶香:しょうがないな〜ひとくちね?



そういって〇〇の口元へスプーンを運ぶ沙耶香




〇:(これ、食べる以外選択肢ないよな



そう思い、いつもの〇〇ならスプーンを受け取って食べるものの、何故かこの時は食べさせてもらう以外の選択肢がなかった




パクッ



〇:あ、めっちゃ美味い


沙耶香:でしょ〜?今度から〇〇もイチゴにハマっちゃえ〜!


〇:そ、それはどうかな?笑


〇:(間接キスだったよな...沙耶香は何にも思ってないのかな?





そう思いながらもこっちから


『間接キスだったね』


なんて言えないので黙々とパフェを食べ進め





沙耶香:ふぅ...美味しかったぁ


〇:また今度来ようよ


沙耶香:もちろん!お母さん達にもこのお店おしえよ


〇:たしかにいいかもね







そんなこんな話している間に店を後にし...



沙耶香:また絶対いこうね?


〇:うん。行こう








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そんな約束をしてから7年の月日が経った





カチャ カチャ カチャ



〇:やばっ全然終わんないなぁ


茉央:あれ?先輩やけに急いでますね



〇:うん...今日約束があるから絶対定時で帰らないといけないんだよ


茉央:そうですかぁ...





若干困り顔になったのを見逃さなかった〇〇




〇:ん、どうかしたの?


茉央:いやぁ...ちょっとこの書類のことで教えて欲しいことがあったんですけどやっぱりいいです!




そういって自分のデスクに戻ろうとする五百城だったが...




〇:あ、ちょっと待って


茉央:はい?


〇:その書類借りていい?


茉央:え、まぁいいですけど...


〇:10分後には返すから




それから〇〇は何かを紙に書きながら五百城が作った書類を読み上げ...





〇:はい。直接教えるのは時間かかるから無理だけどここに要点だけまとめてるからこれ見ながらやりな?


茉央:え!時間ないのにありがとうございますっ!


〇:おう。







それから3時間ほど集中し、仕事が片付いた



〇:さてとぉ...行くか


茉央:そういえばどこに行くんですか?


〇:パフェが美味しいカフェ


茉央:えっ...!?


〇:ん...?なんで驚いてる?


茉央:だって〇〇さん打ち合わせでカフェ使うのも嫌いじゃないですか!


〇:まぁ仕事だったらオフィスの方が捗るタイプだからね


茉央:へ〜っ...要するに大事な人と会うんですね?


〇:う、うるせぇ


茉央:あれ、否定しないんですね


〇:あっ...


茉央:〇〇さんも可愛いとこあるんですね



そう言いながらクスクス笑う茉央



〇:あんまり先輩をおちょくるんじゃないぞ?


茉央:別におちょくってなんかないですよ〜


〇:(絶対おちょくってるだろ💧






そうして、半分バカにされながら会社を出て約束の場所へ









約束の10分前に着いたはずだが、〇〇が着いた頃には既にソワソワしながら待っている沙耶香の姿があった





〇:お待たせ〜


沙耶香:あっ久しぶり〇〇!



〇:7年ぶりだしナンパだと思わなかった?笑


沙耶香:服装からしてそれはないでしょ笑




仕事場から直接行ったこともあり少し崩したスーツ姿であるため、たしかにナンパにはみえないだろう




沙耶香:とりあえずここで話すのもあれだし中入ろ?


〇:うん。そうだね








それから注文を済ませ届くのを待つ時間となり



〇:てかさ、いま海外にいるんでしょ?


沙耶香:うん。


〇:よくこっちに帰ってこれたね。忙しいんじゃないの?


沙耶香:ん〜忙しいけどぉ...このお店明後日閉店しちゃうじゃん。もう1回食べたかったんだよね〜〇〇と。


〇:そっか。俺ももう1回行きたいと思ってたから沙耶香から連絡あったときは嬉しかったよ


沙耶香:そうだろうと思った。返信早かったもん笑


〇:だってさ、迷うポイントがなさすぎなんだもん


沙耶香:そっか...笑


〇:そういえばいま何の仕事してるの?


沙耶香:あれ、行ってなかったっけ?


〇:海外でなんかやってるってしか知らないけど


沙耶香:一応いまは慈善活動やってるよ


〇:ほぉ...(なんか沙耶香らしいかも


〇:でも大変なんじゃない?みんな良い人ってわけじゃないたろうし


沙耶香:まぁ〇〇みたいに話の通じない人もいたり


〇:おいコラ!誰が話通じないだって!?


沙耶香:こうやって暴言まがいなこと言う人もいるけどぉ


〇: ….


沙耶香:ひとり ひとりに笑顔でいればなんとかなるんだよ


〇:そ、そうなのか...(俺には分からん感覚だな


沙耶香:だってさ、優しい人の近くにいれば優しくなるじゃん


〇: ….。


沙耶香:ならさ!時間はかかっちゃうけど私が優しく笑顔で接すればいつか皆が優しくなるんじゃないかなって思うの


沙耶香:夢物語だと思われるかもしれないけど...わたし本気なんだ


〇: ….。


〇: …俺は夢物語なんて思ってないよ。


〇:言葉は心の中を写すから...沙耶香は言語が変わったとしてもやり遂げるんじゃないかって思う


〇:それに、大人が敷いたレールの上を行ってる俺より遥かにカッコイイよ


沙耶香:ふふふ。てっきりバカにされると思ったけど肯定してくれるんだね


〇:当たり前じゃん。慈善活動なんてやろうと思っても実現させれる人なんてほぼほぼいないもん


〇:それを実現できるんだもん。俺なんかがバカに出来るとこないよ


沙耶香:なんか〇〇が大人になってる気がする


〇:まぁ多少は社会の荒波とやらを耐えてますので?


沙耶香:今の〇〇はどうか分かんないけどあの時の〇〇がまだ残ってるなら...〇〇も向いてると思うよ?


〇:慈善活動?


沙耶香:うん。


〇:俺にそんな要素ある?笑


沙耶香:あるよ。〇〇は前から自分のために自分を使うのは苦手だけど、誰かのために自分を使うのはすっごい得意だったじゃん






〇〇は会社での忙しいなかでの茉央への対応のように自分よりも他人(ひと)のことを優先したりするタイプであった





〇:まぁどっちかというと自己犠牲タイプなのは変わってないよ...笑


沙耶香:じゃあさ...


〇:いいよ


沙耶香:えっ...?


〇:言葉にしなくても分かるよ。沙耶香に着いて行けばいいんでしょ?


沙耶香:わかってるじゃん


〇:さすがにパフェに誘われたあの時よりかは察しが良くなってるからね


沙耶香:ふ〜ん




少しニヤつきながら〇〇を見る沙耶香




〇:なっ...なんだよ


沙耶香:この7年で誰かと付き合ったでしょ


〇:さすがに年齢 “ = “ 彼女いない歴になりたくないからね


沙耶香:わたしその “ = “ の人なんだけど?


〇:まぁ...沙耶香だからね


沙耶香:なんでさやかだからなのっ!


〇:だってポジティブだし優しいけどそれ以上に変わってるじゃん笑


沙耶香:くっ.....私だって彼氏くらい作れるしっ


〇:大丈夫だよ。



『作らせないから』




沙耶香: …え?


〇:あれ、昔あれだけ俺に鈍感とか言ってたのに....もしかして沙耶香も鈍感?笑


沙耶香:ふんっ....しょうがないから〇〇を敷かれたレールから脱線させてあげるっ


〇:なんか言い方怖いんだけど💧


沙耶香:いいから!パフェ食べ終わったら荷物まとめてっ


〇:わかったよ








それからというもの、次の日には会社に辞表を出し沙耶香と共に海外へむかった。






と、いう大きな決断をした3年後沙耶香とゴールインし、今では言葉じゃ伝わりにくくても黙っていた方が伝わることもあるほどに良い関係を作れている





ただ、これだけは口にした方がいいだろう。



          『すべては愛だってことを』






 









最後まで読んでいただきありがとうございます!
いや〜沙耶香さんの作品は短編としては書いたことあったんですけど中編作品として投稿した事がなかったので書いてみました!

どうでしたかね?
今は5期生も入ってきたこともあって新しいファンの方も増えており
『掛橋さんってどんな人?』
と、TLに流れてくることもあってちょっとびっくりした部分もあったんですが、せめて自分の作品を読んでくださる皆さんにはちょっとでも興味を持っていただけたらな〜なんて思います!
(掛橋さんが歌う “ Tomorrow “ 特に大好きです)


感想も含めXの引用やマシュマロでの感想お待ちしてます!




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