future systems 経済/システムトレード

こんにちは。うさぎ好きのクオンツトレーダーです。某資産運用会社に在籍しています。投資歴…

future systems 経済/システムトレード

こんにちは。うさぎ好きのクオンツトレーダーです。某資産運用会社に在籍しています。投資歴は10年以上あります。トレードでは金融工学的な考えをベースにしたオリジナルシステムを稼働させています。ノートでは金融経済に関しても書かせて頂きます。よろしくお願いします。

最近の記事

傾向線を中心としたランダムウォーク

ファイナンス理論の前提となっているように、金融商品(主にデリバティブ市場)の価格変化率は、完全ではないが対数正規分布である。 (価格変化率=日足レベルで見る場合、日々の終値の前日からの変化率) ドル円 日足 価格変化率 中心をほぼゼロとして、完全ではないが左右に均等に分布している。 時間足、分足でも同じ。 ドル円 1時間足 価格変化率 ドル円 分足 価格変化率 これが示すものは、市場は基本的に上げ下げの回数、分量は50:50であり、ランダムウォークであるということ。

    • ボラティリティ理論とボリンジャーバンドについて

      トレードの世界で扱うボラティリティとは、 「過去の一定期間の変動率の標準偏差」 で、それはHV(ヒストリカルボラティリティ)と言われています。 (オプションの世界ではインプライドボラティリティなどもありますが、今回は扱いません。) 「大きく動いたからボラティリティが高い」 などとよく使われていますが、本来の意味合いは少し違います。 金融工学的な定義ではあくまで標準偏差であり、 統計的な意味合いを持ってくる言葉です。 求め方ですが、↓日々の終値の変化の対数を取って

      • バーゼル規制=BIS規制について

        バーゼル規制とは 国際的に活動する銀行の自己資本比率や流動性比率等に関する国際統一基準のことです。 この規制をクリアしないと銀行間の国際取引ができませんので、グローバルな現在ではほぼ強制的な規制ですね。 バーゼル銀行監督委員会の事務局が国際決済銀行(Bank for International Settlements=BIS)にあることから、バーゼル合意は「BIS規制」とも呼ばれています。 バーゼルⅠ 銀行の自己資本比率の構成内容や、最低水準=8%以上を制定。

        • 金融商品の価格変化の法則

          「金融商品の価格変化には法則がある。」 こう聞いたらどう思われますか? 「そんなことあるわけない」 「法則があるなら皆利益になってしまう」 そう思われるかも知れません。 ただ、法則はあります。 「この法則があるから、逆に皆が利益にならない」 と言ってもいいかも知れません。 価格変化率の正規分布金融商品の値動きを追ってみます。 まず日経平均先物を例として、日々の価格変化率を出してみます。 株価データを取得し、日々の終値の変化の自然対数を取ります。 ↓計算式はこうい

        傾向線を中心としたランダムウォーク

          プロフィール

          こんにちは。 うさぎ好きのクオンツトレーダーです。 投資歴は10年以上あります。 現在は某証券に在籍しています。 ・株価先物 ・オプション ・商品先物 ・FX を主にやっています。 トレード方法は主にシステムトレードです。 金融市場には法則的な動きがあるのではないかと思い、 金融工学や行動経済学の概念の中から使えるものを抽出し、 オリジナルシステムを作り稼働させています。 トレードのコンセプトは、 「トレードを本当の意味の不労所得に」 そして、 「市場という資本主義のカジ

          日本のマネーの循環

          日銀の資金循環統計を比較して、この2年で日本のマネーがどう動いたのか見ていきます。 まず2018年12月末時点での資金循環 次に2019年12月末時点での資金循環です。 資本主義社会の宿命でもあるマネーサプライの増加に伴って、家計や企業の金融資産は増えています。 金融資産の増加家計 2018年末、1830兆円 2019年末、1903兆円 73兆円の資産の増加 企業(民間非金融法人企業) 2018年末、1142兆円 2019年末、1240兆円 98兆円の資産の

          日銀の資金循環統計

          重要でありながらほぼ誰もみていないw という、日銀の資金循環統計を紹介します。 資金循環統計 特に重要なのはこの3ページ目ですね。 マクロのマネーの流れが 各部門の資産と負債の内容がよくわかります。 政府の負債を日銀含めてどれだけ持ってるのかとか。 日銀含めて中央銀行のサイトって色んな情報があって面白いですよ。 FRBのB/Sなどはこちらで取れます。

          ○○のグラフはチャートにそっくり

          トレードとチャートは切っても切り離せない関係です。 チャートを見てラインを引いたりパターン認識をするのが通常です。 でもテクニカルチャートって、乱数の対数変化をグラフ化したものにそっくりなんです。 乱数=出現する値に規則性のない数 となります そのランダムな変化の対数を折れ線グラフ化すると、、 何のチャートですか?というグラフになります。 全ての乱数の出現率は一緒 つまりは上がるも下がるも1/2 上昇幅と下落幅を足せば0になる可能性が一番高い関数が描くチャート

          ○○のグラフはチャートにそっくり

          中央銀行のマネタリーベース比較 改めて今までの資本主義は瀕死だ

          各中央銀行のマネタリーベースの状況をまとめました。 まず日銀(日本)(単位は百万円) FRB(米国)(単位は百万ドル) ECB(ユーロ圏)(単位は百万ユーロ) BOE(英国)(単位は百万ポンド) (参照元:TRADING ECONOMICS) 各国が金融緩和を行ってバランスシートが拡大していった様子が如実にわかります。 日本は政府債務を日銀に振替え、FRBは不良化したモーゲージ債を買取り、ECBは不良化したギリシャ債等を買取り、資金の供給+不良債権の買い取りを中

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          マネタリーベースとマネーストックについて マネーは〇〇で増えます

          ニュースには出てきてもまだまだ浸透してない概念だと思いますので、まとめてみました。 マネタリーベースとは中央銀行が発行した現金+預金通貨のことです。 日銀のHPには 【マネタリーベースとは、「日本銀行が供給する通貨」のことです。 具体的には、市中に出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と「日銀当座預金」の合計値です。 マネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」】 と記載されています。 (参考:日銀のHP)

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