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【退職エントリ】マネージャーを卒業してエンジニアを選択した理由

はじめまして。takahiroと申します。

4月末で約6年勤めた会社を退職する事になりました。そこで得た学びとキャリアチェンジを選択した理由を投稿します。

この記事を届けたい人

  • マネージャを目指そうか迷っている人

  • マネージャを続けようか迷っている人

そんな人たちのキャリアと人生の後押しになればと思います。
※転職やジョブチェンジを推奨する意図はありません。


結論

先に結論から書いておきます。

  1. マネージャとしての責務をやり切った

  2. モノづくりが楽しい!という原点回帰

今はとても晴れやかな気分です。自分に向いている仕事、自分が楽しいと思える仕事を選ぶことに誇りを持っています。

それでは、その意思決定に至った理由を書いていきます。


前提

経歴の概要

一貫してモバイルアプリ開発(iOS、Android)に従事してきました。SIerで5年請負開発、ベンチャー2社で合計9年強ほど自社開発。チームリードや簡単なPjMの経験も少しあります。直近2年はモバイル開発マネジメントが主務、兼務で技術支援。アーキテクチャやドメインモデリングが好きです。

直近のマネジメント責務はどんな感じ?(2023年)

いわゆるエンジニアリングマネージャ(EM)でした。ミッションは「担当組織の成果を最大化する」こと。その為の手段として、以下を遂行していました。

  • チームビルド

  • スクラムの支援

  • 1on1コーチング

  • 人材育成

  • 目標設定と人事評価

  • 担当は1チーム5名

兼務として、iOS / Androidの職能ユニット(横のつながり)の組織化と技術方針の策定、実行計画の立案と経営層への提案も行なっていました。(iOS3名、Android3名の横断ユニット)

1. マネージャとしての責務をやり切った

キャズムを越える為の内製化というミッション

僕が2018年に入社した当時は、スタートアップ色がかなり強かったです。そこから2年ほど経ち、プロダクトがキャズムを越え始め、事業を更に加速する事に。人を増やし、組織を大きくし、これから経営投資していく契機が来たのですが、外部委託が主体の開発スタイルがボトルネックに。仮説検証の回転数が上がらず「やりたい事の3分の1もできない」という問題が顕在化しました。

このベンダーロックイン問題を解決すべく、いわゆる「内製化」のプロジェクトの推進役に僕が選ばれました。対象は主にバックエンド組織。その当時僕は、Android開発をしつつ、iOS / Android を統合してのモバイル職能マネジメントの役割を兼任していた「プレイングマネージャ」だったので、今思えば、だいぶチャレンジングな役割を引き受けたなと思います。

どんどん社内体制は強化され、組織のフェーズが変わった

VPoE、同僚のEMとマネジメントチームが組成され、担当組織の過度な越境は配慮しつつ協力してさまざまな事を推進しました。その甲斐あって、人材採用は順調に進み、バックエンド組織は強化拡大され、社外委託の規模は縮小されました。この時、僕はバックエンド&インフラ&モバイルのそれぞれの職能チームを統括する全体EMという立場で、プロダクトマネージャと協力して事業成果を出す事を目指していました。…こう書くと僕が超人的な人に見えてしまいますが、実際はバックエンドやインフラの経験がないので、マネジメントチームや現場の方々に相当頼って何とかモノゴトを推し進めていました。

組織拡大に伴い、明らかにEM不足がボトルネックになってきたので、VPoE主体で採用活動が強化され、2022年度末にバックエンド開発の経験があるEM方がジョインしました。その方に全体EMを担って頂くことになり、僕はモバイルEMに専念するようになりました。

この時点から、明らかに組織のフェーズが変わりました。

2023年度は、マネジメント体制の拡充と経営投資判断もあり、開発体制が1チームから3チームに急速に拡大しました。僕は、前述の責務で1年ほど稼働しましたが、2023年度末にマネジメント自体を辞めたい事を申し出て、エンジニアに戻る決意をしました。

縮小した外注体制、拡大した社内体制、強力な全体EMの採用。
この状況を鑑みた時、僕のマネジメントの責務は無事、完遂したなと思いました。

フェーズが変われば、必要なマネジメントも変わる

組織が小さかった頃は「浅く広く、雑でも良いからその時の最重要事項に突撃して短期的に価値が出ればよかった」。取りこぼしたコトがあっても、ひとまず放っておけばよかった。

しかし、組織が大きくなると「取りこぼしたコト」も組織全体としては曖昧にできないケースが増えてきた。本来は、「人材育成をし、小組織を形成して権限移譲する」とか「選択と集中をする」など、自律主体で意思決定ができるスキームを組成する必要が出てきます。1つ1つの職能の専門性への要求も高くなり、長期的に価値を最大化し続ける重要性も高まります。

ある意味、マネージャとしてのリスタート/学び直しをする契機が来ていたのですが、僕自身、ここからまた何年かかけて学び直し、マネージャとして成果とキャリアを積み上げ直す事に疑問を抱きました。

自分が本当にやりたい事って、なんだっけ?

2. モノづくりが楽しい!という原点回帰

モノづくりの楽しさと再会

知人のプロのパーソナルコーチングの力も借りつつ、本来の自分って何だっけと内省を進めていきました。

振り返ってみると、1番楽しかったのはプロダクト作りをしている時だったと気づきました。アーキテクチャを学んでは試し、プラクティスを学んでは試し、UXUIデザインを学んではデザイナーさんと話し。

『これ良いね!やってみよう!』

仲間と、そんなポジティブな会話をしながらゴリゴリプログラムを書く。想像しただけで、めっちゃ楽しい。ここから先、何年も自分の時間を投資する先として、僕はマネジメントよりエンジニアリング(+UXデザイン)の方が圧倒的に楽しそうだと思いました。

転職先との出会い

現職にエンジニアに戻る申し出をしたタイミングで、自分の視野を広げるため、社外にも意識を向けてみようと考えました。この時点では転職しようとは思ってなかったのですが、とあるご縁でカジュアル面談をした企業様と話がトントンと進み、転職を決意しました。

キャリアチェンジを現実する為の、圧倒的な自己研鑽

ただ、エンジニアとしてはブランクがあります。この点は真正面から向き合わねばなりません。有休消化はのべ1ヶ月ほどありますが、基本的には業務の開始〜終了と同じ時間帯をゴリゴリプログラミングしたり、隙間や寝る間を惜しんで技術書を読み漁っている日々です。寧ろ、マネージャの頃よりも忙しいくらいです。

『自分らしい選択をするためには、相応の努力が必要』

でも、自然とポジティブなエネルギーが湧いてきます。
それは、自分で目指す状態を定義し、突き進んでいるからです。

おわりに

長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。なにかご参考になれば幸いです。

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