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沸かすだけミネストローネ


プロ目線のかんたん手抜き飯シリーズ


今回は『沸かすだけ』で作れるミネストローネのご紹介です。

日本では『ミネストローネ = スープ』といったイメージがありますよね。

確かにスープ料理のカテゴリであることに違いはないのですが、本場イタリアでは汁気よりも具材の方が多く、どちらかというと煮込んだ野菜を『食べる』料理であり、他の一般的なスープのように『飲む』といったイメージの料理ではありません。

身近な日本の料理で例えるならば、お米の代わりに野菜で作った雑炊といった感じでしょうか。雑炊は汁気が多いですがスープではありません。僕はイタリア人ではないので実際のところは分かりませんが…きっと、そのような感覚なのではないかと思っています。

今回のレシピは調理自体はほぼ『沸かすだけ』なので超かんたんなのですが野菜を活かしたスープを作る上で科学的にも理にかなっている調理法ですので、しっかり野菜のうまみが溶け込んだヘルシーなミネストローネが『食べられます』。

包丁は使いますが調理らしいことはそれくらいですので是非トライしてみてください!

① 基本の材料

[ミネストローネ具材] ※4人前
・ ジャガイモ … 中1個
・ タマネギ … 中1個
・ キャベツ … 1/4個
・ セロリ … 1本
・ ニンジン … 1/2本
・ インゲン豆 … 10本
・ トマト … 1個
・ ベーコン … 100g

[沸かすだけミネストローネ]
・ ミネストローネの具材 … 全量(※レシピ参照)
ミネラルウォーター(2L) … 1本
市販のピザソース … 大さじ2
 … 適量
エキストラバージンオリーブオイル … 適量
・ 刻んだパセリ … 適量(※飾り用)
粉チーズ … 適量(※お好みで)


② ミネストローネ具材のカット

1. 全ての具材を1㎝角前後の大きさにカットする。

2. ジャガイモだけカットした後に水を張ったボウルに漬けておく。


③ 沸かすだけミネストローネの調理

1. にカットしたミネストローネ具材を全て入れる(※ジャガイモは水を切ってから入れます)。

2. 上からミネラルウォーター(2L)を注ぎ入れる。

3.  強火にかけて沸かし、沸騰したらコトコトの火加減にして約30分放置。

4. 市販のピザソースを加え混ぜ、で好みの濃さに調整する。

5. 皿に盛り付け、エキストラバージンオリーブオイルを回しかけて完成。

6. 彩りに刻んだパセリ(ドライパセリでも可)を散らし、お好みで粉チーズをふりかけて食べます。


④ ポイント&ヒント

ジャガイモを水に漬けるのは主に余分なデンプン質を取り除くためです。多少のデンプン質はスープのとろみになりますが、それはジャガイモから溶け出す分だけで充分です。一番はじめにカットして水を張ったボウルに漬けておき、に入れる直前に水を捨てるだけで大丈夫です。

・ 具材は1㎝角前後にカットと紹介していますが厳密にはキャベツだけは少し大きめ(2㎝角くらい)にカットしたほうが具材感が出て美味しいです。逆にニンジンセロリインゲン豆は少し小さめ(5㎜角くらい)のカットのほうが食べやすくておすすめです。まぁ、それほど気にする必要はありません

・ 水はミネラルウォーターでなく水道水を作っても構いません。ミネラルウォーターにするメリット計量せずに済むことと、水道水を使うよりもほんの少しだけヘルシーさが増すくらいです。


・ このレシピでもっとも重要なポイントはお湯を沸かしてから具材を入れるのではなく、水の状態から具材を火にかけること。そして、ピザソースなど味の濃い調味料は具材をゆでた後から加えるというニ点です。

味は常に濃い方から薄い方へと移動します。またその移動は温度変化が起こる際により活性化します。野菜などあまり味がないように思える素材にも実はちゃんと味があり、その味は水よりは濃いため、冷たい状態から徐々に温めることで温度差が生じたときに濃い方(野菜やベーコンなど)から薄い方(水)へと味の大移動が起こるのです。それがスープの深い味わいとなります。

先にピザソースを入れてから火にかけると具材よりも水のほうが味の濃度が高くなるため、野菜の旨味がスープの方に溶け出しにくくなってしまいます。また、沸騰しているお湯へ野菜や肉を入れると具材の表面の細胞が凝固して壁を作り、これも味が外へ出にくくなってしまう要因となります。

・ ホールトマト缶などではなく市販のピザソースを使用する理由は、ピザソースニンニクタマネギハーブなどの調味料とトマト濃縮して作られている商品であるため、水で希釈するだけで旨味のある立派なトマトソースになるからです。

さらにピザソース既に加熱調理されてあるため、スープに加えてから改めて再加熱する必要もありません。ただ、分が濃いめですので必ず先にピザソースを溶かしてから味見し、必要に応じてで最終調整してください。先に加減を調整してからピザソースを加えると味が濃くなりすぎる可能性があります

・ ミネストローネ具材は基本的に何を加えてもOKです。ダイコン、キノコ類、ナス、ホウレン草、ハクサイ、カボチャ、豆類、ウインナー、ツナ、ショートパスタ、麦類、お米 etc...。

ですが、セロリだけは苦手でもだまされたと思って必ず入れてください。このスープの美味しさはセロリのアクセントが非常に重要なのです。本当に甘くて優しい味わいになりますので今までセロリが食べられなかった方でも、このメニューだったら食べられるという方は多くおられるかと思います。幼いお子様でも、きっと気に入っていただける自信があります!


⑤ 要点まとめ

・ 全ての具材は1㎝角前後の大きさにカットする。
・ ジャガイモだけ水を張ったボウルに漬けておく。
・ 深鍋にミネストローネ具材を全て入れる。
・ 分量の冷水を注ぎ入れて強火にかける。
・ 沸騰したら、弱火にして30分ほど放置する。
・ ピザソースを加えて味見し、塩で調整する。
・ 皿に盛りオリーブ油、パセリ、粉チーズをかける。
・ 具材はご自由に。でもセロリだけは外さないで!

※内容にご意見ご質問等ございましたらお気軽にコメントくださいませ。

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