数学ダージリン
憧れの魔法学校に入学したけど、普通科のテストもあるとは思わなかった。
特に数学が苦手。
魔法より数式のほうが難しくて、頭から湯気が出そうだ。
職員室に行き、先生に相談する。
「先生、魔法で数式を覚えることは出来ませんか?」
「んー……君はダージリン飲めるかい?」
「飲めますけど……」
どうやらティータイム中だったらしい。
先生は私の分のティーカップを用意し、近くに置いていた透明ポットを手に取る。
「魔法をかけるから飲んでみてくれ」
先生はポットに向かって呪文を唱えると、中に入っていた茶葉が踊り始めた。
注いでくれたダージリンを飲んだ瞬間、頭の中で数式が次々と浮かびあがる。
だが、すぐに消えてしまった。
「その様子だと駄目だったようだね。魔法で楽をするなと茶葉が言っている。私が分かりやすく教えるからテストまで頑張ろう。自分で学んだほうが頭に残るからね」
先生は減った分のダージリンを注ぎ、勉強に付き添ってくれた。
たらはかにさんの企画に参加させていただきました。
以下の記事に詳細あります。
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