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【カの力】人類は蚊の奴隷

蚊に刺されることは不愉快です。
ぷーんと音がすると、他の仕事をほっといてでも、いかに叩き潰してやろうかと躍起になります。

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蚊は2億年以上前から、地球に存在しているそうです。つまり、人類は立ち上がることを覚えた時から蚊と付き合ってきたわけです。現在地球上には数兆匹が生息しており、1匹が1度に300個もの卵を生んでものすごい勢いで繁殖していくため、絶滅させるのは不可能だと言われています。

不自然な生存戦略
テラフォーマーズ(マンガ)では異常進化したゴキブリと人間の覇権争いが描かれますが、ゴキブリに比べると蚊は恐怖というより、ただただ忌避の対象という印象ではありませんか?
そんな蚊の最大のいやみはあの痒みに他なりません。
「血を吸うだけでなく、痒みを与えてくるなんてけしからん!」
たしかに、血を吸いたいだけなら痒みなど与えることなく任務を遂行することはできそうなものです…
それって、蚊という種族の生存戦略にとっても不都合なことのように思えませんか?

そうなんです、

実は、痒みを与えて蚊の存在を意識させることを含めて、蚊の壮大な生存戦略だというのです。
そうして蚊の傀儡となり、蚊のために奉仕し続ける寄生生物へとなり果てざるを得なかった人類の悲劇を紐解いていきます。

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【新説】人類は蚊の奴隷である

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【新説】人類は蚊の奴隷である

疑惑①
「生殺与奪の権をにぎられている」

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いやいや、逆でしょ、蚊なんて叩けば簡単に殺せるよ!そう、簡単に潰せることで人が蚊より上に立っていると思いがちですが、何を隠そう蚊は歴史上最も多く人間を殺してきた生物として知られています。

WHOなど各種統計から引用してまとめられた「世界の殺し屋の動物たちー1年で動物に殺される人間の数」(World's Deadliest Animals by gatesnote)によると、現在も毎年70~80万人が蚊(によってもたらされる感染症)によって殺されている

蚊が媒介する感染症はデング熱・ジカ熱・黄熱・日本脳炎と数え上げればきりがないほど。マラリアだけでも年間二億人の人間が感染しています。

さらには昆虫研究学者の長島孝行氏によると、蚊の能力を使って人間の脳梗塞を治すことができるようになる技術開発が進んでいるそう。もはや生きるも死ぬも蚊次第と言わんばかりです。


疑惑②
蚊の生活圏拡大と定住は人間の担当

グローバリズムの功罪
古タイヤがヒトスジシマカの世界戦略となっているのはご存じでしょうか?ヤブ蚊とも呼ばれデング熱や多くの脳炎を媒介するこの種は、東・東南アジア原産で1980年代から主に古タイヤの世界的な貿易によって多くの国へ分布域を広げていきました。その主な輸出元となったのがなんと日本であり、古タイヤを介してヒトスジシマカは今や北米、南米、ヨーロッパと全世界に広まっているのです。
さらに興味深いのは、蚊達の定住先が野山ではなく、墓地、公園、人家など人間の生活圏であるという点です。逆に山間部など人や水気の少ない地域では個体数が少なかったり遭遇しても活発でない場合があるといいます。

棲家の提供
イエカに至っては、家蚊という名の通り人家の屋内外を主な生息域としています。人家は越冬するイエカにとって最適な環境を用意しており、押入・下駄箱・物置など自然界の洞窟よりはるかに快適なスペースがふんだんに用意しています。
また、空調の発達は蚊にとっても過ごしやすい環境であることは言うまでもありません。ビルやオフィスなども常に温度が保たれ、地下には下水道・浄化槽や排水溝など蚊にとって都合のいい場所をせっせと整備しているというわけです。

疑惑③
精神支配を可能にするMファクター

蚊に吸われて罹患する各種感染症の原因となるのは、蚊によって媒介されるウイルス(デング熱、ジカ熱、脳炎など)や寄生虫(マラリア、フィラリアなど)です。そのうち確認されているのは感染症として顕在化しているものに過ぎず、潜在的にはそれよりも多くのウイルス・寄生虫が体内に侵入している可能性があります。
そして、そのうちの一つが人間を操り蚊にとって都合のいい行動をさせるMファクター(Mosquito Factor)となっている可能性が指摘されています。

寄生虫の中には、自分たちが快適に暮らしたり、栄養をたくさん摂れたりできるように宿主の行動を変えたり、宿主を別の環境に移動させたりするものがいます。
(米コロラド州立大学の生物学者、ジャニス・ムーア)

昆虫の世界では、寄生された虫が生きたまま保育器にさせられたり、自らを捕食させられたりする寄生虫が見つかっています。(リンク:宿主をゾンビ化して操る戦慄の寄生虫5選

哺乳類においても、トキソプラズマ原虫と呼ばれる寄生虫が哺乳類の行動を支配していることが分かっており、さらには2010年以降、このトキソプラズマが人間の行動をも支配・操作しているという衝撃の事実が明らかにされつつあります。(リンク:トキソプラズマが人の脳を操る仕組み

トキソプラズマは、信じがたいことに全人類の30%~50%が既に感染していると言われるほどありふれた存在でもあるのです。

ネコを媒介とするトキソプラズマに対して蚊を媒介とするMファクター。身近なだけに恐怖も大きいです。時に衝撃的な事実は影響の大きさ故に伏せられるもの。果たして私たちはいつかMファクターの全貌を知ることはできるのでしょうか?

【終章】蚊の報せ


蚊によって広められるウイルス・寄生虫の中に人間を操作できるものがいても何ら不思議ではないということが分かってきました。

さて②の「拡散と定住を手助けする人間の行動」に感じた違和感。
なぜそこまでして憎き蚊のお世話をしなきゃならないのか。みなさんお気づきだと思いますが、その答えこそが寄生支配にほかなりません。

蚊の生存の為に、人類は血液を生産し、家を建て棲家を提供し、グローバリズムという植え付けられた観念によって蚊の生活圏拡大に寄与し続けてきた人類。

蚊が、個体数と病原体という圧倒的な力を持ちながらも、人類を奴隷として飼い慣らし続けることの意味はなんなのでしょうか?

冒頭に挙げた、痒みこそが「われわれはここにいる」という「しらせ」なのではないかというのが筆者の考えです。来るべき日まで、決して逃れることのできない支配者の存在を意識させているのかもしれません。

我々はこのままどこに行くのだろうか、その行く末は蚊のみぞ知る


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