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役者

今日は以前感じたことを書きたいと思う。

去年「下忍 赤い影」という映画に出演をした。
あらすじは
時は幕末、武士による当地が終わりを告げようとし、忍者の存在もすでに時代遅れのものとなっていた。
忍者の最下層である下忍の出身で抜け忍となっていた竜は、ある日勝海舟によって出自を見抜かれ、忍として江戸に嫁いだ薩摩藩の姫・静を奪い返して国に返す任務を受ける。
しかし竜と静の背後には、謎の琉球武術の使い手の尚が追ってとして迫る・・・・

出演は寛一郎さん、山口まゆさん、結木滉星さん、などで自分も出演させて頂きました。

自分は信正という役を演じた。
山口まゆさん演じる静の許嫁で江戸で暮らすボンボンの男。
拐われた静を取り返すために結木滉星さん演じる尚と旅に出てちょっぴり成長していく。

今までワンシーンやドラマで数話の出演経験はあったが、今回初めて台本の最初から最後まで登場する役を演じることができた。
この作品でできたことや、反省、評価はとても貴重で今後の役者人生の中で忘れることのできないものになった。

少し恥ずかしいが自分が出演している作品を映画館でしかもお客さんがいる中で観てみたいと思い、上映最終日に新宿シネマートに観に行くことにした。

満席。
とはならず1/4がぎりぎり埋まっていた。
たとえ満席ではなくてもお客さんが入っていることが嬉しかった。

そしてそこで忘れられない光景を目にすることができた。
自分が出てるシーンでお客さんが笑ってくれたのだ。

ただただ、嬉しい!!!!!!!!!!

監督、共演者、スタッフさんが上手く自分を生かしてくれた結果である。
だから自力とは言えないかもしれない。
それでも役者を始めて4年、やっていて良かったと思えた瞬間だった。
自分の出演シーンで笑ってくれることがこんなに幸せな瞬間になるんだと学んだ。

他の役者さんのやり甲斐は聞いたことはないが、あの瞬間のために続けている人もいると思う。
自分はあの瞬間のために役者を続けたいと思っている。

そこで少し気付いたことがある。
日本アカデミー賞など映画の賞はたくさんある。
そこでノミネートされ評価してもられることは非常に素晴らしいことであり、自分も俳優部門でノミネートされ受賞することを目標にしている。

だけど目標が賞を取ることになってはいけないのだと思った。
あくまでは俳優は観てくれるお客さんに感動してもらえるように汗水垂らして良い作品を作ることが大事。
その結果に賞が付いてくるものだと思う。


自分はついつい華やかで分かりやすい目標を掲げてしまっていた。
分かりやすい目標が決して悪いわけではないが、俳優という仕事は人に観てもらって初めて完成となるのだから
観てくれるお客さんの存在を忘れてはならない。

作品を通してお客さんをどうしたいのか。
それは役の大小にも関わらず言えることなのだろう。

全ては観てくれる人に感動を届けるため。

あくまで何が一番に来るのか、今後も自分に常に言い聞かせながら頑張る。

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