スケールを横断しながら思考できる強力ツール
5月2日月曜日。
午前、千代研究室の研究ゼミ。
カップマルタンの図面整理をしていたが、Illustratorを使った画期的な方法を思いついた。
歴史研究では図面が書かれた時代、言説が書き起こされた時代から、プロジェクトの設計プロセスを推測し、建築家の思想を読み解いていく。建築家の思考プロセスは複雑で、各プロジェクトの中の構想が行ったり来たりしているため、捉えるのはなかなか一筋縄ではいかない。
これまで、各プロジェクトごとに図面・スケッチの年代整理を行ない、後からプロジェクトごとの比較、と言った流れで分析をやってきた。プロジェクトごとの分析はマクロな視点、プロジェクト自体の分析はミクロな視点が必要。これを「パソコン使えば同時にできるやん!」っと大発見(全く大したことない)したのだ。
具体的なやり方は、Illustratorでバカでかいワークスペース(A0とか)を用意して、年代ごとにプロジェクトの図面やスケッチをスクラップして並べていくだけ。パソコンの中の仮想空間は紙と違って拡大縮小が可能。紙の中ではある一定のスケールでしか思考できないけれど、パソコンの中はスケールを簡単に横断できる。つまり、プロジェクトの内容を考えながら、マクロな建築史も捉えられる。建築家は常にスケールを行ったり来たりして考えるから、この手法はけっこう使える。
夕方から高速バスで帰省。その中で、SNSの使い方について考える。SNSは基本的に面倒くさくて、なかなか気がのらないけど、ただ発信するんじゃなくて、デザインツールとして扱えたら強力な武器になるんじゃ?と思った。発信と思考(アウトプットと構築)を同時に行えるシステム化した手法。また具体的に書き起こす。
夜、家族で家の歴史について議論。結構祖母宅はわからないことだらけ。昔の建物配置、どんな人が住んでたのか。自分達のルーツを掘り起こしていく作業は結構おもしろい。おばあちゃんから聞き出すのが楽しみだ。
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