ファイザーのロット別副反応をグラフ化してみた

医療のことはわからないけれど、厚労省の報告もグラフ化してみたらいろいろ見えて来るのではないか。データを扱うのに慣れている(つもり)だからやってみよう。そう考えて少しづつデータをグラフ化してみようと思います。今回は、以前も取り上げた12月3日の資料、40ページです。(「アナフィラキシーと心筋炎だけじゃない副反応 :血管迷走神経反射、失神寸前の状態、けいれん」「ファイザーとモデルナの副作用の比較」では、45、46ページのファイザーとモデルナの副作用について取り上げました。)

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今回は資料40ページ。ファイザーのロット別に、出荷日、納入数と、副反応、重篤、死亡、アナフィラキシー、TTSの報告数が記載されている部分を確認しました。

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今回は、横軸を出荷日又はロット番号、左の縦軸は納品数に統一して折れ線グラフ(オレンジ)、右軸に棒グラフで、10万人あたりの副反応、重篤、死亡、アナフィラキシー報告数を示すグラフを作成してみました。

まず、ロット番号、出荷開始日、納品数です。最初の10ロットはこんな感じ。赤は後に示すように、問題がありそうなロットです。

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全部をグラフ化するとこうなりました。最初のころは出荷が少なく、5月頃から一気にロットも、各ロットの納品数も増えていることがわかります。

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ロットと時系列の感覚はわかったので、次からは横軸はロット番号(出荷順)です。上のオレンジ棒グラフは、下では折れ線グラフにしました。

副反応報告がこちら:↓  (右軸が棒グラフの目盛)

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重篤がこちら:↓

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死亡はこちら:↓

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アナフィラキシーがこちら:↓

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まず驚いたのは、何故か死亡以外の報告数(割合)が、5月以降激減していることです。以前情報を見たときは、報告が遅れて報告数が少ないのかと思っていましたが、この時期に改めてみると、別の何かがあるようです。

もう1つ、以前から言われていたように、ロットによって死亡率が大きく変わることも読み取れます。一番死亡率が高いのは

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10万人あたり3.7人の死亡が報告されています。次がロットET3617で1.9人。約半分です。同時期のER2659は0.4ですから、さらに1/5程度。ET9096とER2659の差は10倍もあった訳です。(何ということ!)


もう1つ注目したいのは、アナフィラキシー報告です。これは何故か最初の2ロットだけ極端に報告数が多くなっています。ER2659の2倍以上の差がありました。

5月頃から高齢者へのワクチン接種が始まりました。この影響でしょうか。しかしこれ以上は恐らく憶測しかできません。ただ、あまりに副作用が多かったため、5月頃から積極的に副反応報告を行えないようになったのではないか。しかし死亡だけは因果関係の解釈はさておき、ある程度の報告は継続している。

こんな妄想をしてしまうような結果となりました。