アナフィラキシーと心筋炎だけじゃない副反応 :血管迷走神経反射、失神寸前の状態、けいれん

12月3日に開かれたワクチン分科会の資料がすごいらしいと聞いて、内容を確認しています。今回はその中のほんの一部、副反応が何日後に起きたのかについて、検討(検定)してみました。

元情報は「73回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第23回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会2021(令和3)年12月3日資料1-1-1」の46ページ。モデルナワクチンにおいて、症状が接種の何日後に出たのかを表にしたものです。

元は数字が表になっているので、グラフ化してみました。積み上げグラフです。

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(あまりにも症状数が多いので、凡例は記載していません。一番下水色がアナフィラキシー、その上に目立つのが血管迷走神経反射です。関節炎も見えています。)

今回は、「ワクチン接種後死亡までの日数が偶然かを検定してみた 」と同じ手法で、明らかに症状に分布があるものを探してみました。アナフィラキシーと心筋炎は当然として(つまり影響があることは知られているので)、その他のどんな症状に偏りが大きいのかを知りたかったからです。(今回は、接種当日から28日後までの症例だけを取り出して計算しました。8-14日のように幅があるものは、均等に割り振っています。)


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ばらつきが多いと考えられる症例から順番に並べています。これらは統計的に明らかに偏りがある、つまり偶然起きたとは言えない症例です。特に血管迷走神経反射は症例も多く、ほぼ全数が当日と翌日に起きています。心膜炎、脳梗塞、くも膜下出血、脳出血など、それほど症例数は多くないものの、深刻な副反応にも偏りが見られることがわかりました。(死亡に至らなくても、これだけ深刻な問題が出ていることが衝撃的です。)

偏りの傾向がある程度見られたのは、心筋梗塞、無菌性髄膜炎、大動脈解離、TTS、その他の血栓症、です。

以下は症例が少なく、偏りがあると言い切れなかった症状です。
その他の脳出血、ギラン・バレ症候群、脊髄炎、大脳静脈洞血栓症、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、間質性肺炎、血小板減少性紫斑病、帯状疱疹、髄膜炎、血管迷走神経反射?失神を伴う、心筋症、心不全、急性心不全、視神経炎、血栓症、肺塞栓症、DIC、血小板減少症、その他の脳梗塞、視神経脊髄炎(NMO)、四肢静脈血栓症、その他の塞栓症。


今回は、分科会資料の、ほんの一部を分析してみました。今後ファイザーでや、年代別の分析などもできる範囲でやってみたいと思っています。(データの開示をcsvなどにして欲しい。それならすぐにできるのに・・・)

因果関係は不明、評価できない、とされています。しかし統計的にははっきりと関係性が推定できています。因果関係解明まで待っていられないが、疑わしいことには対策することが重要なはず。ぞれが疫学の常識だと聞きました。ワクチン接種を続けて良い、というエビデンスはもはや存在しないのではないでしょうか。