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本要約マインドマップ:限界の正体 自分の見えない檻から抜け出す法


限界の正体自分の見えない檻から抜け出す方法為末大

「限界とは、人間の作り出した思い込みである」

こんな一文からはじまるこの本は、
ビジネスマンに当てはまる要素も多く
非常に参考になったので、
年次や役職関係なく学びのある本だと感じます。

自分の限界を決めてしまう、主な要因

1. 自分の「思い込み」や「社会常識」が心のブレーキになっている。
ここで、特に印象に残ったのが

「学習性無力感」
 努力をしても望む結果が得られない経験が続くと何をしても無意味と感じて努力すらしなくなる。

という言葉。
目標の罠の項目でも触れるが、高すぎる目標や夢を設定してしまい、
目標への達成への手触り感、前に進んでいる実感がないと
その行動をやめてしまう。という話。
ベンチャー企業、成長意欲の高い人にありがちな傾向。

マネジメント側として注意すべきと思ったのは、
配下のメンバーが高すぎる無理目な目標を設定していないか?
いつの時点での目標なのか?
- 生涯で成し遂げたい目標なのか。
- 3年後なのか。
- 半年後なのか
メンバーの能力や成長度合いに合わせて設定してあげる必要がある。

この限界を突破する方法として主には2つ。
1. カマス理論
限界がないことを 他の人が実践することで自分もできると実感する。

会社の中の身近な例としては、MVPなどの表彰がわかりやすい。
- 自分では無理だと思っていた売上目標を同期が受賞した。
- 自分と近い経験をしている人が受賞した。

個人的には社内表彰には全く関心がなかったのだが、
このようにとらえると、MVP制度は必要だし、
あったほうが効果的だと感じることができた。


2. 遠くの大きな目標よりも目の前にある小さな目標を優先する。
結果を出しているアスリートの特徴として取り上げられていた。
オリンピック選手なども初めからオリンピックを目指している人が多いわけではなく、徐々に達成していった結果としてオリンピックを目指している。
という話。

会社内でいえば、
MVPを目標にするのではなく、今目の前のアポイントや商談。
自身のトークスキルの向上など
小さな目標達成の積み重ねが最終的な大きなゴールを達成することになる。

目の前の問題を解決し、改善をひたすら繰り返すことが限界突破に通ずる。

目標設定の罠について

目標達成にこだわりすぎると、自分を見失う
目標がとおすぎると、継続できない。
大きな目標を達成する、燃え尽きる。

などが解説されていて、
目標には下方修正すべき時がありちょうど良い高さの目標ならモチベーションが継続するため、もう少しで達成できそうくらいがちょうど良い。

これは私自身もマネジメントとして、実践をしていたことだったので
納得感が非常に強い。
メンバーの現在の能力を見た上で、少し上の改善ポイントを「一つだけ」設定してあげる。
具体的なやり方や参考になる本、代わりに実践してあげる。などするとより効果的。

 限界突破の方法

ここまでの章でも限界を設定してしまう要因と対策について十分解説されていたが、限界突破についても複数の事例が紹介されていた。
その中でも特に特徴的でビジネス(マネジメント)に活用できそうと思った内容を3つ紹介。

1.積み重ね
まずは積み重ねが大事。
ただ、日本人は特に、積み重ね(努力!!!)
だけで突破しようと考えてしまいがちであるとも解説されていた。
がんばることが美徳のような慣習も残っているので、
「積み重ねだけでは突破できない限界もある。」
というのはマネジメント側として積み重ね以外の方法も持っておきたい。

2.変化する
少ない経験の中から自分に合っていることを見つけようとしてしまってないか?
コーチやマネジメントが必要になるのはこの理由で、
メンバーの経験に加えて、経験が豊富なコーチやマネジメント側から
新しい手法や経験の視座を与えてあげることによって
限界を突破することができるようになる。

3.無意識を活用する
意識よりも動作の方が早く行動が感情を決めている。
割り箸効果(口に割り箸を加えるだけで楽しい気分になる)
などの例も紹介されていて、
自信があるふりをすると脳はだまされる。
という話でした。

ビジネスに活用するのであれば、
朝礼やMtgなどで厳しい話ばかりするのではなく、
雑談や笑いが起きるような内容を組み込み、楽しい雰囲気を作ることで
チームの雰囲気をよくすることもできるのではと感じた内容です。

まとめ

高すぎる目標は学習性無力感をまねくこともあり、努力すらしなくなってしまうことがある。
対策として、小さく目標を設定する。MVPなど身近な人が限界突破の瞬間をみることで越えられないと感じていた壁を突破することもできる。

最後に、
個人的に響いたことば。
「好きなことをやって成功しても、自尊心ばかりが肥大します。
一方で、苦手なこと、向いていないことにチャレンジして乗り越えることができれば、その経験は自信に変わると思います」
チャレンジを続ける全ての方が後押しされる言葉でした。



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