KICONIA WORKS 2周年

2018年5月18日に株式会社KICONIA WORKSは創業しました。

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実際には2018年6月中旬から稼働し始めたのですが、一応登記簿上は2周年を迎えました。あっという間の2年というより5年くらい経過したと感じるくらいです。

ということで2年間を簡単に振り返りです。KICONIA WORKSの歴史として楽しんでいただけますと。。。そして、これを機に今まで「はてブ」で書いていたブログをnoteに切り替えます。

まず改めて何故起業したのか。。。そもそも起業するつもりなんてこれっぽっちもなかった私ですが、前職のベンチャー企業から大手企業へ転職しようと決めて周囲のメンバーに相談したとき、会う人会う人に「起業すれば?」と言われ、その気になってしまったというのが正直なところです。転職予定だった企業の皆様、今でも仲良くさせていただいていますが本当にすみませんでした。そして起業を進めた皆様、今後もその責任を取ってサポートしてくださいね!

当時書いた退職ブログ。なんだか一時期バズってましたが、反響に驚きました。。。

さて、起業して最初に躓いたのが2つ。お金と場所です。なんせ奥さんに頭を下げて80万円借りて自己資金で起業したので、お金がありません。そしてオフィス借りたらすぐにお金がなくなる。そんな時に会社の登記を手伝ってくれたライズアクロスグループの高橋社長に「うちのオフィス使っていいですよ」と。会社設立に際して、本来ならコンサルフィーとか払うべきなくらい色々相談に乗ってもらったのに更にオフィスを間借りさせていただくなんて。。。神様に見えました。これによって固定費なしでしばらく経営ができるようになったわけです。

とはいえ、80万円のうち、会社登記に30万円くらい使ったし、ちょっとした買い物などをしたらもう手元には45万円くらいしかないわけです。(会社設立後3ヶ月以内(たしかそう)に役員報酬を決めればいいので、5月〜6月は無給で乗り切ってやろうと考えていました。

そして、一応会社なのでロゴとホームページはないといけない・・・。これも周囲の人たちに助けられました。まずロゴ!

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社名は鳥の名前からきていたりして、その辺りとかを加味して、新卒で働いていた株式会社オリエンタルランドの同期でデザイナー/アーティストの植田さんが描いてくれました。喫茶店のコーヒー一杯で受けてくれました。感謝しかない。これからも恩返ししていきます。

ちなみに植田さん、凄い人なので!(変人だけど偉人)
なんかこの記事が一番カッコよく写ってた・・・https://www.workwearsuit.com/shop/contents/sugolabo_vol3

ホームページは娘の保育園のパパ友達で飲み友達のキンポさんの会社。イケてる自分たちらしいホームページができました。(ちなみに我々のホームページをみて、こんなホームページを作りたいと問合せいただいた会社さんもいらっしゃりご紹介できたのが本当に嬉しかった)

そんな中この時すでに私みたいな人に仕事を依頼してくれる方々がいました。その1人が、前職時代私のチームに是非入って欲しいとオファー出したものの断られ他のベンチャー企業に行ってしまった中尾さん。Facebookもやってないし当時連絡先を交換していたわけでもないので全く連絡を取っていなかったわけですが、たしか起業を決めた翌日くらいにあるイベントで偶然再会。私が退職することを伝えると、「えっならお願いしたい仕事あるんだけど」って。早速そこでLINEを交換。ここから私にとって起業後初めての仕事が始まりました。彼がいなかったら今の組織、自分は存在していない。そして中尾さんは今でも我々の顧問というような形でメンバーの一員である。

そんな創業早々の仕事依頼もあり、2018年6月29日にどん底まで下がっていた預金残高は2018年6月30日にはV字回復をしました。そしてついに自分たちのオフィスの契約に至るわけです。オフィス契約に際し初めての審査。こんな創業したてで大丈夫なのかと思ったが、結局この小さい規模では会社の信頼=経営者の信頼になるので、今までの人生変なことしてきてないので審査は順調でした。そしてついにオフィスを手に入れたのです。

当時の想いを綴ったブログがこれ。そういや何故かこの頃ジャイアントコーンが社内で流行っていて、謎の福利厚生でビールとジャイアントコーンが毎週金曜に出されていた。。。

2018年の夏以降、AWS(Amazon web service)の方々やNVIDIAの方々、友人の会社を中心に様々な仕事をご依頼いただき、忙しくなってきました。そろそろ限界という時に、前職のメンバーがちょうど退職をしてフリーになって手伝ってくれたり、超優秀なメンバーが副業で手伝ってくれたりして何とかお客様の期待に応えてきていた中、何人かのメンバーが正式にKICONIA WORKSに参画してくれました。

メンバーの参画にあたって、みんなに株式を持ってもらうことにしました。何故か。

1. 会社の成長による利益をみんなに与えたいから
2. 会社の経営に対してみんなに当事者意識を持って欲しいから
3. 私が暴走しないように止めてもらうため

この時、取締役になった田中が沢山アイディアを出してくれました。そして、みんなにフェアであり、頑張った人が報われる良い方式をとれました。今思っても素晴らしい選択ができたと思っています。ちなみに田中は証券会社出身のこの道のプロ。心強いです。

ちなみにメンバーが一気に増えたタイミングで会社の数値を全部公開するということも決めました。売上もコストも社員の給与も可視化されています。

創業して1年になりそうな頃、会社のビジョンやミッションを決めていきました。その中でやはり大切なのは「顧客」、そして「社員」であり、KICONA WORKSという組織にとって、この2つに明確に価値を出し続ければ、信頼が生まれ、良いサイクルが回るということは今でも変わりません。

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「顧客」には常々良い価値を提供しようと尽力していますが、「社員(その家族)」への価値をより充実させるため、家族を交えての忘年会や社員旅行をしました。

第1期を終える時、法人税という壁にぶち当たりました。創業1年、まだまだひよっこであり、たまたま利益が出たようなものなのに、利益の約1/3をお国および渋谷区にお納めしました。資金調達をして、もしくは銀行からお金を借りて、資金がある中であれば赤字で税金を払わないなんてこともできますが、我々は自己資金で無借金経営です。自立できるように頑張っています。なのに頑張った分お金を納めなければならない。頑張れば頑張るほどお金が減る。せめて創業3年くらいは法人税は無しでいいんじゃないか、本気で思いました。そして世の中には大企業で安定していながらも資本があるから赤字決算で法人税ゼロの会社が多いわけで、少し苛立ちを覚えました。

そんなこんなで1期目が終了し、2期目がスタートしました。あっ1期目最後の最後でオフィス移転をして、初めてワンフロアが自分たちのものになりました。

2年目は経理財務、人事労務などもやり方がわかってきてスムーズになり余裕が生まれ、その分お客様とのプロジェクトにおいてよりチャレンジングなことをしてきました。

とにかくどこにも事例がない誰もやったことのない機械学習メインのプロジェクトばかりです。全部ゼロから考えます。正直全部やってみないとわからないしか正確には言えない。。。でもそれじゃプロジェクトをスタート(契約)できない。真摯に考え抜いて論理的に説明し、あとは信頼を醸成するしかない。

KICONIA WORKSとやってやろうと決めた皆様に心から感謝したいです。

2019年8月、富士通クラウドテクノロジーズからエンジニアの呉屋くんが参画しました。少し不器用だが次世代のエースでしょう。彼の採用にも悩んだし嬉しかったことがあります。
それは富士通クラウドテクノロジーズの皆様とは元々仲良くさせていただいていて、呉屋くんの上司とも親交がありました。そんな中呉屋くんを奪うような形になってしまったわけですが、その上司の方に「呉屋が転職すると聞いて反対しようと思ったが、書上くんの会社と聞いて、それならいいと言った」と聞きました。深夜の銀座で酒も回っていたけど結構泣きそうでした。

さらに組織面で攻めました。
それはインターン生(学生バイト)の採用です。
正直我々のお客様とのプロジェクトの難易度は技術的にも納期的にも一切妥協を許さず厳しい。なので学生が手伝えるはずがないという考えはありつつ、一旦募集してみて、物凄い奴がいた時だけ採用しよう、最悪採用ゼロでいいと思って募集をかけました。ちなみに募集に際しメインで使ったのは、ゼロワンインターン(https://01intern.com/)

超高い応募要件にして入口を絞ってみたものの結局50名くらいのレジュメみたし、15〜20人くらい面接しました。そしたらいましたね。「こいつは良い!」という奴が。彼らは今でも我々の大きな戦力です。普通に1人でプロジェクト動かせるし、バンバン意見も言います。凄いね、ほんと。

当時仲間が増える嬉しさと恐ろしさを感じていました。

そしてメンバーが増えると社員合宿も少し規模が大きくなり、チームビルディング的なことも必要ということで色々試行錯誤をしてきました。

https://takuro-s.hatenablog.com/entry/2019/11/20/093420

ちなみに合宿で利用した宿は前職時代一緒に働いていて、今は同じサッカーチームに所属している留田の経営する宿。グランピングなど素晴らしいです。是非利用を!(コロナの影響もありますが、自粛解除後慎重になりながらも自然を満喫してください)

もう1つ、2期目にチャレンジしたのは、今まで自分たちがお客様との取り組みの中で学んできたこと、今までのキャリアで学んできたことを世の中に還元することです。機械学習(AI)に関するエンジニアリング的な技術の講座やセミナーは多くなってきているものの、実際のビジネスへの活用は上手くいっていないことも多く、それを我々の経験を活かして解決していこうという取り組みです。その1つがスキルアップAI社と共同で作った講座です。

講座の設計/開発だけでなく、講師としても登壇させていただいていますが、この講座を通じてKICONIA WORKSのノウハウを皆様にお届けしています。元々KICONIA WORKSはお客様とのプロジェクトを通じてナレッジをシェアしていく方法を取っています。ここで言う「お客様」はKICONIA WORKSと契約をしてプロジェクトを実施する企業を指し、この講座を設計するところはKICONIA WORKSのお客様ではなくスキルアップAIのお客様になるのでちょっと違ってるんじゃないかとも思われますが、個人的には、
1. 日本におけるAI活用が増えていかなければ市場全体が衰退してしまい結局KICONIA WORKSにとって不利益
2. 講座を通じて受講者の悩みを聞くことで新しい発想が生まれる
3. ある意味「経験を教える=自分たちの強みがなくなる」ことになり自らに成長を科す
こんなことを考えて、講座を設計しました。

もう一つ、講座を通じて「KICONIAさん一緒にやりたいです」と言っていただく受講者がいるというのも事実で大きい部分です。

さてさて、そんな中でコロナ・・・。
新しいオフィスに移転したのにみんなで集まれない寂しさ。
それでも2期目は終わり、黒字達成でまた税金・・

正直コロナの影響はある。(我々は間接的で、お客様が影響を受けていてプロジェクトがペンディングになっていたりする)

ただ、今いるメンバーなら全く問題ないという自身があります。そしてこんな時だからこそ新しいことにチャレンジすべく3期目にどんどん面白いこと仕掛けていきます!業界初を!乞うご期待!

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