19.ネーム
信仰度★★☆☆☆
ひとりの尊敬している先輩の話です。同じ教会に勤めていて、厳しく仕込まれることも多いですが、頼りになる先輩です。
この方は一言で言うと有言実行タイプで、とにかく言ったことをどんどん実現していきます。
周りにもそれなりのものを求めるので、ついていくのは楽ではないですが、とにかく周りを巻き込んで、物事がどんどん成ってくる姿があるので、周りからの尊敬も厚く、慕われています。その姿を見るたびに、すごいなぁと思っています。
用事がなくても名前を呼ぶ
その方から盗めるとこはないものかと、よく観察していますと、一つ感じたことがありました。
その方は、例えば教会内で誰かとすれ違うと必ず「おっ〇〇だ!」とか「〇〇〜!」と相手の名前を呼ぶ、というか叫びます。特に相手が年下や後輩ならどんな時でもです。
仮に、その日初めてすれ違う相手ならば、「おはようございます」とかあいさつをするのは、これは多くの人がやっていることですね。
ですが、例えばさっきまで一緒に作業していた人間とわずか数分後にすれ違うと、声かけるのもなんだかなぁという感覚にもなるかと思います(私はなります)。
あるいは全く用事もなく、その日接点のなさそうな相手に、名前を叫んでまで、声をかけるかというと、そこまではしないかなぁと思います。会釈くらいで済ませるような気がします。私の場合。
ですがその先輩は必ず、意図せぬエンカウントでも「おっ!〇〇だ!」などと叫びます。そしてそれだけ言って去ります。
用事もなく声をかけられた側(私)はどう感じるのか。
確かに「え!?なになに!?」とびっくりして、「それだけかーい」とも思うのですが、直後に不思議と嬉しい感覚になります。
なぜでしょうか。
それは、名前を呼ばれるたびに、自分が今ここにいることを容認された気がするからじゃないでしょうか。
特に用事がなくても名前を呼んでもらえる。たったそれだけのことが、「お前はここにいて良いんだよ」と、居場所を作って貰っているようなそんな感じがするのです。
名前を呼ぶことって、思ったよりとても大切なコミュニケーションだと感じます。
そんなことの積み重ねが、「普段気にかけて貰っているし、この人には協力したいなぁ」という気持ちを持ってもらう種となり、いざという時にその先輩に人が集まってくるのではなかろうかと思います。
本当に些細なことでしょうし、良い行いと感じたとて、いざ自分が、用事もないのに向こうにいる人の名前を呼ぶとなると、なんとも恥ずかしい気もして、なかなか実践出来ていないのですがね。
とはいえ、相手の名前を呼ぶという行為はもっともっとしていきたいし、「あのすみません」とか「あのさぁ」とか「ねぇねぇ」で済ませていた呼びかけを名前を呼ぶ言い方に変えてみようと感じるこの頃です。
何事もスモールチェンジからですね。今週も良い一週間を!
【ネーム:name】
① 名。氏名。名称。
② ネームプレートの略。
③ 書籍・新聞などで、図版に添えた説明。
『大辞林』より
英和辞典で、nameの項を見ると
名詞
○名目、表向きの名前、建前
〇評判、評価
〇優れた評価、高名、名声
〇高名[有名]な人、名士
などの意味もある他、
他動詞
①名付ける
②指名[任命]する
③を告発する
④〔日時・場所・人を〕指定する
⑤名前を挙げる
などの意味も見られる
『英辞郎 on the WEB』より
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