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選んだ道を正解にする #54

私の地元は明日が県立一般入試。
そんな私は、今日の終学活、中学3年生に「自信をもって頑張ってきなさい、結果はそのあとよ」と送り出した。

校門を出ていく生徒たちの様子はそれぞれであった。参考書を片手に帰る生徒、不安そうな顔で一人黙々と帰っていく生徒、不安を紛らかすかのようにハイテンションで帰っていく生徒、明日のお互いの頑張りを祈るように友達と手を繋いで帰る生徒。素敵な光景だった。

「受験」

これは今の教育システム上、避けては通れない道だ。生徒一人一人それぞれの物語があり、一人一人違った心持ちで明日という日を迎える。私たち教職員は子供たちのいろんな背景を考える。全員が同じスタートラインでは決してない。全員が平等だとも思わない。それぞれの環境の中で明日、「受験」と向き合うのだ。

「頑張ったら報われる」「努力は裏切らない」
こんな言葉を軽々しく口になんてできない。
「頑張りたくても頑張れない環境」にいる人も一定数存在する。今年の能登大地震が一つの例でもある。

「頑張ったら報われる」「努力は報われる」
こんな言葉をかけられる人は、少なくとも恵まれた環境にいた人かもしれない。頑張ったら報われると「思えるその環境そのものこそが幸せなこと」だということを私たち教職員は決して忘れてはいけないと思う。

私のこれまでのキャリアを振り返っても(まだ25年間だが)、思い通りの道では全然ない。今、教員として働いているなんて夢にも思っていなかった。人生は何があるかわからないとつくづく思う。

でもこれまでを振り返って思うことがある。
それは「選んだ道を正解にする」努力が大切だということ。選択ももちろん大切だが、「自分で決めた道」をどう捉えて、納得する道にするかがもっと大切だということ。これを子供達にも伝えていきたい。

「子どもたちへ」

明日明後日。子どもたち一人一人の未来の転機ともなる大事な日だろう。結果は気にしなくていい。「全力で取り組んだ」「やりきった」そんな経験が何よりも君たちの力に、経験に、糧になっているから。明日、会場に行って緊張しているあなたは、それだけで素晴らしいということをぜひ忘れないで。そして、結果がどうであれ、道は無限に広がっている。遠回りになってもいい。何度転んだっていい。強い意志があれば道は何本もできてくる。切り開くことができる。

さあ、いってらっしゃい。

私も君たちのキラキラした眼差しに負けないくらい、夢をもって頑張っていくよ。

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