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エッセイ

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書くことで考えがまとまるくん
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記事一覧

ルイージに会いに

 子どもの頃、ひとつ年下の従弟がよく遊びに来ていた。彼は隣町に住んでいて、叔父が家族で来…

赤尾 常文
1か月前

冒険は続く。続ける。

  気づいたら、もうすっかり中年になってしまった。  最近は、ゲームにもいまいち夢中にな…

赤尾 常文
1か月前
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「道」を創る

 2024年、私はふとしたことから、プレイステーション2(以下PS2)のソフトである『ワイルドア…

赤尾 常文
2か月前
4

時の絆創膏

 昨今はレトロゲーム市場が熱気を帯びている。リマスター版の発売が相次いでいることからも、…

赤尾 常文
3か月前
3

極めるシンドローム

 私はなにかと人の影響を受けやすい。すぐにその気になって、流されてしまう。  例えば、テ…

赤尾 常文
4か月前
5

「はじめから」を何度も。何度でも。

 小学生の頃は、同学年の友達よりも、むしろ年上の友達とよく遊んでいた。近所に住んでいる、…

赤尾 常文
4か月前
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ファミコンソフトに刻まれた名前

 ブックオフなどで中古のゲームソフトを漁っていると、たまに名前が書かれているソフトに遭遇することがある。  大抵はファミコンソフトの裏面に貼ってある注意書きのシールの上や、ソフト上面のタイトル部分に、たどたどしい子どもの字で書かれている。  買ってもらったのが嬉しくて、これはボクの宝物だと主張するようなその可愛らしい字を見つけると、ほっこりと温かい気持ちになる。買わないけれど。  私の家のファミコンソフトにも名前が書いてあったが、それは私が書いたものではない。母が書いたのだ

長谷川ちゃん

 私が小学一年生か二年生の頃、突然家に大量のファミコンソフトがやってきた。  おそらく私…

赤尾 常文
4か月前

気まずいお好み焼き

 先日、一人でお好み焼き屋に行った。隣町の人気店だ。 人気店と言っても、私が行くのは初め…

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「悪く思うなよ」という台詞

 映画やアニメなどで「悪く思うなよ」という台詞を聞いたことがあるだろう。  たいていの場…

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異次元の少子化対策を妄想する

 岸田首相が発した「異次元の少子化対策」というパワーワード。意味はよくわからないし、どう…

脳汁爆発! 八日間の超集中読書(漫画)

 令和5年1月16日から23日にかけて、私はとても素晴らしい体験をした。  生まれて初めて「メ…

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四万円で直した縁石の先っぽの行方

 二年ほど前の話だ。  私はコンビニの入り口にある縁石の先っぽを破壊した。  あの、斜めに…

レトロなパン屋のかほり

 私が子ども時代を過ごした昭和後期の頃は、パン屋は朝早くから開店しているのが当たり前だった。  登校時に近所のパン屋の前を通る際には、その香ばしい香りを嗅がないように、息を止めていたこともあった。  休みの日などには、朝から祖父と一緒にパンを買いに行って、あれやこれやと家族全員分のパンを選んでいた。あまりに買いすぎて、祖父は良く祖母に怒られていた。  最近のパン屋は開店が十時からなど遅い店が多くなってきている。若い頃、私はそれを軟弱だと嘲笑していた。早朝から開店するパン屋の苦