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運動学習に終わりはない

なぜ、我々は動きを失敗するのでしょうか?無数のパターンを組み合わせて遂行している高度な動きにも関わらず、どのようにして失敗が起きているのでしょうか?

ウマは、出生から数時間以内に立つことができ、しばらくすると歩くことも出来るようになります。我々、ヒトは自分の身体を使いこなしてゆくまでに年単位の歳月を費やします。

しかしながら、学ぶ時間が長ければ長いほど多くの新しい可能性の発見に満ち溢れます。動き方のマニュアルや、成長していくためのガイドブックなどは存在しません。動きを模倣することは出来ても、両親の動き自体が疑わしい場合はどうでしょうか?

ですから、自身の身体の使い方を学習するためには長い長い時間をかけることこそ、見合った運動機能や潜在性を発揮するためには必要なのではないかと考えています。

赤ちゃんウマは生まれたその日に立っていることができ、数日で走ること、援助なしにお母さんの乳を餌にすることができます。ヒトでは、座ることさえ数か月かかり、援助なしに食事をして、立って歩くためには、おおよそ1 年かかり、上手に走るためには更に年数を要します。

大人になると、目標を達成するために我慢と頑張りによって弱点を克服し、限界に立ち向かうようになります。一方で赤ちゃんは、過不足による不均衡や非効率性から運動学習してゆきます。動きの失敗は、すぐに結果が出ないかもしれません。非効率的なパターンに起因した小さな問題も生じやすいのですが、失敗を失敗として捉えていないので、失敗を適切に取り込むことで動きをアップデートすることができています。

・運動学習に終わりはない
・ヒトは一生涯学習を続けねばならない
・失敗は悪いことではない

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