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意図と行動

両目で見えだすと、探索による情報取集が始まります。視線を高くするために様々な部分を参加させ、認知してゆきます。ある目標物に「手を伸ばす」という欲求が、結果として周囲を見回すこととなります。そして、まっすぐにしていた脚を引き上げるので、重心移動や這い這いの準備のための刺激を入力している可能性もあります。

全ての時間、彼女は自分の身体を使うことを学んでいて、どの筋肉を収縮させてどの筋肉を伸ばすのか、固有受容器からの信号に耳を傾け、重力に対処する必要性を見つけているのでしょう。

また、目標物を見て、手を伸ばし、それを把握して穏やかに口に持って来るかもしれません。運動発達では、意図、感覚、感情、環境、行動が織り重なり、親密に絡み合っています。


環境、意図、行動の関連性について生態心理学的な研究がなされてきました。特にアフォーダンスは運動学習を理解する助けとなります。簡単に解釈すれば、「環境が動物に対して与える意味」ということです。

ヒトで考えれば、知覚や行為を促すものとして環境が挙げられます。意図、環境、行動のそれぞれが関係することで、我々の現実生活と筋骨格系の働きは、意図によって結び付けられます。こうした関係を理解することが出来れば、姿勢や動きのミスに自身で気づくための助けになります。

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