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【レビュー】ポケットマスタービルダー


タイトル:ポケットマスタービルダー(口袋建築大師/Pocket Master Builder)
パブリッシャー:MaiMin Games
デザイナー:Wei-Min Ling
プレー人数:1~2人
プレー時間:20~40分
ゲーム背景:
ポケットキングダムの建築家となり、王国の周辺で資源を集めてさまざまな建物を建てつつ、北方の蛮族の侵入を防ぐために城壁を築こう。国王の褒美をうまく使えば、より早く国を発展させられる。より多く栄誉を集め、ナンバーワンの建築家になろう。

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ゲーム概要

台湾では2019年より150桌遊展というゲーム即売会が開催されている。すべてのゲームを150台湾ドル(約640円)で売るという主旨のイベントである。

昨年春に開催された第4回の150桌遊展で発表されたのがこの『ポケットマスタービルダー(口袋建築大師)』。メーカーのMaiMin Gamesは、すでに世界的に活躍しているEmperorS4から独立したブランドだ。デザイナーのWei-Min LingとイラストレーターのMaisherlyはEmperorS4から出ている『神殿の試練』と同じコンビである。

ゲーム開始前にカードがこのように6×8に並べられる。これがこのゲームの「場」となる。

このゲームでは、2人のプレーヤーが交互に手番を行う。各プレーヤーの手番には4つのフェーズがある。

  1. 王国の発展(強制)

  2. ワーカー配置(任意)

  3. 建設(任意)

  4. 休息(強制)

1.王国の発展

手番プレーヤーは手札からカードを1枚、既存のカードの横につなげて出す(縦にしかつながらないような置き方はできない)。

このとき、縦の列が埋まった場合は蛮族侵入のイベントが発生し、城壁のキューブをその列まで進めているプレーヤーは、蛮族撃退に貢献したということで報酬を受け取ることができる。

2.ワーカー配置

「1.王国の発展」のフェーズで配置したカードと他のカードが隣接する箇所にワーカーを配置することができる。このワーカーは後に、資源を生み出す存在となる。

3.建設

場に出ている任意の建物を建てることができる。建物を建てるために必要な資源は、配置したワーカーか手札から手に入る。

ワーカーから資源を入手する場合は、ワーカーの置かれた箇所の色を参照する。両側の色が同じであれば、両方の資源が手に入る。色が違うなら、どちらか一方かを選んで資源を手に入れる。ワーカーから資源を手に入れたら、そのワーカーは手元に戻す。

手札から資源を手に入れる場合は、カードの下部に示された資源が手に入る。

使用できるワーカーと手札は個人ボードの「ロバトラック」の進度によって異なり、最初はワーカー2個、手札1枚しか使用できない。

建物を建てると、得点・報酬(褒美または城壁)・建物の効果が手に入る。

4.休息

以下のいずれかを選択し、手番を終了する。

  • ワーカーを2個手に入れる

  • カードを2枚引く

  • ワーカーを1個手に入れ、カードを1枚引く

ゲーム終了

以上の手番を繰り返し、どちらかのプレーヤーが建物を6個建てたら間もなくゲーム終了。ゲーム終了後、得点を計算し、より得点が高いプレーヤーが勝者となる。

感想

少ない資源をやりくりし、効率的に建物を建てることを目指すリソースマネジメントゲームだ。資源はカツカツなので、より効率的な手を求めて一手一手が重くなる。じっくり考えるゲームが好きなゲーマー向けのゲームである。

必要な資源は少ないが得点の低い建物を速攻で建てるもよし、資源をためて高得点の建物を狙うもよし、カードの巡りあわせや相手の動きによっても最適な戦略は変わるだろう。

持ち運びに便利なキャラメル箱包装。コンパクトながらしっかり楽しめるゲームだ。

150桌遊展発のゲームはほかにも日本展開の計画を聞いている。しばらく台湾初のコンパクトゲームが楽しみだ。

※2022/4/6追記
ネットショップでの販売を開始しました。
https://mysterious-treasure.wixsite.com/website/blank/pocket-master-builder


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