「お探し物は図書室まで」

【書籍情報】
著者:青山美智子
出版社:ポプラ社
発売日:2020年11月9日
読書形式:電子書籍(Kindle)
読了日:2021年5月31日
備考:2021年本屋大賞第2位獲得


【あらすじ】
オムニバス形式で全5編から構成。ふとしたきっかけで町の小さな図書室を訪れると、ちょっと近寄り難い司書に意外な本を薦められる。どうしてこんな本を自分に?人生に悩んでいるときにさらに懐疑的な気持ちが募るもページを捲ってみる。いつの間にか、自分は動き出していた。


【感想】
心の隙間を埋めるために今の生活をしているはずなのに、また同じような毎日に陥って退屈になり不安になる。そこから抜け出そうとして考えるけど、動くパワーは湧かずに妄想止まり。そんなときに限って追い打ちをかけるように友人から楽しそうな報告が入って余計に落ち込む。周りの人が羨ましく見えて、みんな自分に比べてすごいと思う。

でも、結果的に動いて変化した人も最初はきっとそう思う人が多いのではないか。いきなり爆発的なパワーが発揮されることなんてなく、日ごろの小さな思いが積み重なって重い自分を立ち上がらせる。その小さな灯に気付けるか、自分を大切にして振り返って意識して大きくしていけるかで変わるのではないか。

人や本との出会いは大事な縁だけど、それをきっかけにして次に繋げられるのは自分。そんな気付きを与えられて、迷ってた自分の背中を押されたような気がした。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?