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漆のおはなし

前回、ブランプトンの旅行記の続きを書きますと結んだんですが、すみません変更です!笑笑

ちょっとこれは書かずにいられない&今この時に文字に残して感動を保存したいのでお許しを。

本日は日本の伝統文化を紹介しているJAPAN HOUSE LONDONにて、漆芸家の室瀬和美さん(人間国宝の方だと調べて気づきました。まだまだ私も知識不足…)の漆にまつわるお話しをオンラインで視聴しました。ライブ配信。同時通訳の方の通訳、セインズベリー日本藝術研究所の方とのセッション、質疑応答を含めて1時間というコンパクトかつタイトなスケジュールの中、漆の歴史について大変わかりやすいトークショーでした。セインズベリー日本藝術研究所は私が現在留学しているNorwichにあるんですよ!!!日本文化や芸術を研究している機関で、私がここに留学に来たのも運命だったのかもと思ってしまうよね…!

こっからは今日この1時間で私が感じたことをつらつら書いていきます!!!んーいろんなことを考えたために脳内の要約機能がうまく働いてないのでメモみたいに大雑把で雑然としてしまうけど悪しからずです…。

❶「つながり」を見出せた時の感動が好きです。

って話なんですが、私はどうもひとつの物事にフォーカスしたときに、今までの自分の過去や見聞きしたこと、知識と結びつくと涙が出るほど心揺さぶられるようです。嘘抜きで涙がこぼれます。これだから知的好奇心をくすぐられる体験が好きなんだなぁと思います。

はい、で、本題に戻りますと。笑

どこにつながりを見出したかというと、んー 3点ですかね!1点目は、今、ひとつの授業で学んでいる異文化と言語、コミニュケーションについて、読んだ文献の内容とリンクしたってことです。漆と関わりのある文化財として、室瀬さんは「伊勢神宮」をご紹介くださったのですが、伊勢神宮って20年ごとに建て替えられてるんですね!!「建て替え」って言葉が適切か定かではないですが…。しかも燃焼させるのですね…。ここで、ポイントは「建物自体、神様に捧げるものとして作られたので、ヒトが触れるとは畏れ多い。」ということで焼き払うようです。あぁ、これを通訳者さんの言葉を通して聞いた海外の方はどんなふうに思うのかな。これって、その土地の宗教、しきたり、文化、風土を知らないと理解し難いですよね。これ!!このことについてちょうど読み物を読んでいたので、(現在リーディングウィークという授業なしウィークなんですよ。)考えていました。

2点目は、日本の文化の特徴っていうのかな?日本人が日本の文化について捉える、ひとつの捉え方として、「温故知新」とか「新旧融合」(そんな四字熟語あるか?笑)みたいなのがあるって気がしました。
今ちょうど、 3月にNorwichで行われるDiscover Japanっていう日本文化を伝えるイベントの準備に参加していて、本日ちょうどその初回ミーティングがあったんです。そこで、主催の先生(こちらで日本語、日本文化を学生に教えている日本人の教授です。)のお話を聞いていて、

‘Japan’と聞いて頭に浮かぶものは、侍、茶道、着物、寺院のような伝統的なものから、アニメ、漫画、ファッションなどのサブカルチャー的要素のあるものがあるんだなと思ったんです。もちろんその2要素だけではないと思うんですが、こういった「伝統」と「モダン」が融合している点が、日本文化の特徴であり、味のひとつなんじゃないかって話が出たんですよね。

そんで室瀬先生のお話に戻ると、伊勢神宮のお話のように、伝統技法を受け継ぎながらも、日々新しいものに更新していく。有形であっても無形であっても、日本の文化財にはその精神が根付いているんじゃないかなぁと感じでました。

3点目はめちゃめちゃ個人的ですが、私の才ある親友のお話。彼女、理系なのが文系なのか、はたまた体育会系なのか文化系なのかわからないほど学生時代にいろんなことに挑戦していて、でも現在は「修復技術」を学んでいるんです。今日ふと彼女のことを思い出しました。お互い高校生になってからあんまり連絡できてなくて、でも私にとって人生で初めての親友だったから、気にはなってて。私がこうして日本文化や異文化、芸術に興味を持って、今日も室瀬和美さんのお話を聞いているのは、どこかで彼女が今勉強していることにも繋がってる。私たちの出会いも必然…!!!って、私はいつもこうして「ご縁」や「運命」に心動かされてるんです。どうか引かないで…。笑

❷同時通訳ってやっぱかっけぇ

はい。阿呆みたいな題ですみません。が、そうなんですよ!!ほんとに!私昨年、オンラインでしたが、大学で通訳の授業を履修しまして、いやぁこれがものすごく大変なんですよ。同時通訳だと翻訳とまた違って、その場で瞬時に理解して多言語に訳すっていう、ものすごく瞬発力の求められる作業だと思うんです。しかも、各言語の裏にある文化の違いだったり、ニュアンスをできる限り表現していく。今日も「漆」というテーマ、日本人でも全員が知ってるとは限らないその歴史や特徴を英訳するという場面があり。私としても「くぁぁ、通訳者さんこれどう訳すんだ」って瞬間が何度かあって。例えば、漆の製作過程で変化するその色、「飴色」日本刀の「鞘」、「蒔絵」、「五穀豊穣」、「手ざわり」、「麗しい」(漆の語源のひとつだそう。)等々…。

皆さんだったらどう訳しますか??

➌漆のこれからについて

質疑応答の際に、オフラインで会場にいらした方からこんな質問が。

「漆は現在も前と同じようによく使われていますか?伝統工芸として捉えられているということは、現代では人々の生活から遠ざかっていたりしますか。」

室瀬さんもこれには、「残念ながら、漆の存在は以前ほど人々の生活には身近ではなくなってしまっています。」とお話していました。室瀬さんのトークの結びは、最近皆さんもよく聞くであろうsustainabilityサステナビリティー。漆って熱、水、菌に強い優れものだけど、唯一紫外線には弱いそう。逆に直射日光にずっと当てていたら何年もすると文字通り土に還るそう。室瀬さんは、質問の回答にプラスチックへの言及、それが高度経済成長期とも重なり、さらにその時期に子供だった世代が現在は親として家庭を築いていること、をお話しくださいました。実生活で漆に触れる機会はなかなか少ないという現状があるんだと改めて実感。確かに私もそうだ。だからこそ、室瀬さんは今の子供達にも直接語りかける機会を設け、大切にしているそう。

今回の1時間のイベントを通して、やっぱり私は自分が生まれ育った日本の文化、芸術、工芸が好きだし、愛おしい。まだまだ勉強中なんだけど、どうしても心惹かれる何かがそこにある。だから、これからも知る努力をなるべく続けたいし、自分の人生でそういった伝統工芸や文化と関わっていきたい。そして他文化に触れた時、そこには新たな物事と繋がりを見出すことができる。今いるイギリスにもたっっくさん歴史や文化財がある。そしてセインズベリー藝術研究所のように、日本とのつながりにフォーカスしてる機関もある。あと残り4ヶ月の留学生活、個人的には諸事情で他にもやらねばならぬことがあり忙しい日々になりそうだけど、私の留学理由の根幹であるこのフィールドに対してのアンテナは常に張っていたしい、できる限り吸収して日本に帰りたいなって思う。改めて初心を思い出させてもらった、濃い1時間だったので、書き記しました!

あら、3000字越えてしまったか。長々失礼しました。結構今回の投稿は普段私が思ってることのメインテーマだったと思うので、ここまでお付き合い頂けて感謝感謝、嬉しいです🥹

また次の投稿でお会いしましょう!!

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