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【時事】先生の質を保てない 公立2000校で欠員、1年で3割増加教育岩盤・迫る学校崩壊

■参考記事
先生の質を保てない 公立2000校で欠員、1年で3割増加教育岩盤・迫る学校崩壊
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD258XU0V21C22A0000000/

■サマリー
・教員不足や不登校の急増等で学校崩壊の危機が迫っている。
・社会の変化に対して仕組みを変える動きの鈍さが原因か。
・山梨の教育委員会では小中11校の保護者に教員紹介を求む異例の文書も発信。
・教員の人員不足への対応として、授業の質低下に目をつむり、
 手厚い指導をやめるなどして凌いでいる状況。
・教員不足の背景には「教職員の魅力低下」による志願者の減少がある。
・採用倍率は10年前から3割減少。4.4倍から2.5倍へと過去最低に。
・受験に必要な教員免許状は単位を集めれば取れ、適性や能力は厳しく問われない。
 倍率に比例して教職員の質も下がる。
・文科省は2022年3月年に国公立大学4校をフラッグシップ大学に指定。
 ※東京学芸大学、福井大学、大阪教育大学、兵庫教育大学
・オランダでは社会人が有給で教員免許をとれる仕組みを導入。
・必要なのは「学校の再定義」であり、
 教員は自己犠牲をといとわぬ聖職者というイメージが強い。
 「ブラック職場」のレッテルを剥がす必要がある。
・解決に向けて「役割の絞り込み」と「働き方や待遇の見直し」が必要。
・子供の多様な才能を丁寧に育てる環境が公立学校になければ、
 イノベーションも生まれない。
・小手先の改革ではなく、日本全体で教員を目指す人数を増やし、 
 質を高めていく必要がある。

■深堀&思考
全てが繋がっている問題のため、小手先の改革では変わらない。
下記のように、4つの課題に分類もできそうだ。
・採用:教員という職業の魅力度向上、採用試験の進化
・育成:学校としての組織力向上、管理職育成
・制度:働き方・待遇の見直し、人事制度の見直し
・風土:日本全体として学校の先生を応援する文化、学校毎のインクルージョン

しかし学校教育は文科省・教育委員会・公立私立小中高大・家族など、
ステークホルダーが多く、動きづらいというのも現状。
強いリーダーシップを持ったトップの存在と、
広く全てを見通した客観的な目線、組織づくりの技術が必要だと考える。

鈴木寛氏はICT活用により授業を効率化し、1on1を増加することを
一貫して主張している。
https://www.kyobun.co.jp/commentary/c20220113/
ただ実際のところ、ICT活用の進捗は公立学校の中でもばらつきがある様子。
※校長の手腕が問われている部分でもある。

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