マーケティングとは「ビジネスをコントロールすること」。数多の業界を知る敏腕マーケターが語る真実(前編)
「マーケティング」というと、広告やPR、またSNSをはじめとしたメディア活用やそのデータ分析、CRMといった仕事が浮かぶ人も多いでしょう。
一方で、それらに加えて販売戦略や財務、調達や物流といったサプライチェーン全体の統括をマーケターが担っているケースもあります。
今回話を聞いたのは、「マーケティングとは経営そのもの」という考え方に基づき、「managerial」(経営者的)な視点で、幅広い業界の企業を支援するマーケター・長瀬次英氏。マーケターの仕事、キャリア形成などについて語ります。
長瀬次英氏プロフィール
Visionary Solutions代表。現在は食品、アパレル、エネルギーなど業界を問わず企業の経営コンサルティングやマーケティング顧問などを務める実業家/マーケター。
ユニリーバ・ジャパンのブランドマネージャー、Instagram Japanの日本事業責任者、日本ロレアル時代には国内で初となるCDO(Chief Digital Officer)職などを歴任し、独立。
近著に「Marketing Big Bang」(CCCメディアハウス)、Adtech Tokyo ベストスピーカー2年連続受賞(2017年、2018年)など、執筆・登壇活動も行う。
聞き手:木本考紀 写真:きるけ。 構成:小野祐紀
マーケターとは「ストーリーをつくり、市場にインパクトをもたらす人」
── この業界に関わって10年以上ですが、マーケティングという言葉は定義が非常に広いなと感じています。広告やSNSなどのコミュニケーションから調査会社まで、いろいろな立場の人たちが「マーケター」と名乗っていますよね。
マーケターとは、「市場をつくる人」「マーケットを動かす人」のことだと思います。それ以外はマーケターじゃないと言っていい。なぜかというと、市場に何の影響も与えていないので。調査会社が出したデータなんてどうでもいいですよ、そんなの誰も見ない(笑)。
もう少し詳しく言うと、マーケットを管理する仕組みや座組みなど、フレームワークをつくれる人がマーケターです。その一部にブランディングやPRなど、それぞれの手法や理論がある。全ては市場を創造しコントロールするための活動です。
ここから先は
6,203字
/
6画像
※※※メンバー限定のコミュニティにご招待※※※
マガジン内の記事本文の最後に記載があるメールアドレス宛にクリエイター名(noteで表示される名前)or note IDとスラックに参加するメールアドレスをお知らせください。
オンラインコミュニティ(メンバー限定のスラック)にご招待させていただきます。マガジンの記事についての深堀や参加メンバー同士での交流、またコミュニティ内でのプロジェクトなどを告知しています。
”明日から使える”マーケティングマガジン「前夜」
¥3,000 / 月
”明日から使える”マーケティングサークル「前夜」。こちらの定期購読マガジンの参加と同時にオンラインコミュニティ(メンバー限定のスラック)に…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?