見出し画像

チェルシーファンから見たマンチェスターU戦(プレミアリーグ 第6節)

日本時間10月25日1:30、チェルシーとマンチェスターUの試合がキックオフ。
互いにCLの前の試合から4日後となったこの試合。マンチェスターUは昨季CLファイナリストのパリサンジェルマンにアウェーながらも勝利し、自信を持ってオールドトラフォードでブルーズを迎えた。一方のチェルシー、昨季EL王者のセビージャに押し込まれながらも、ランパード監督の就任以降初のスコアレスドローで試合を終えた。

セビージャ戦で守備に確かな手応えを感じたランパードだが、この試合では3-4-3のシステムを採用。

画像1

キーパーには前の試合でMOMに輝き、ランパード監督の信頼を得たメンディー。3バックにはズマとチアゴ・シウバとアスピリクエタ、右ウィングバックにリースジェームズが入った。前線には左からプリシッチ、ヴェルナー、ハヴェルツ。
ここまでトップ下の位置でプレーした際にはチームの攻撃の中心となっていたハヴェルツ。しかし今日と同じ前線の右の位置でスタートしたリーグ戦第1節の試合では、ボールを受ける機会もあまりなく目立つことはできなかった。ヴェルナーも前節プレミアリーグ初得点を含む2点を決めたものの、ここまで体の大きなCB相手に厳しい戦いを強いられることが多かった。ましてや今日は194cm、体重100kgのマグアイアと対峙しなければならない。攻撃面で彼らのクオリティを見せつけることはできたのだろうか。

ハイライトはこちらから

試合は互いの守備網を破ることがなかなかできず、堅いものとなった。チェルシーはチアゴ・シウバとアスピリクエタが何度も見事なカバーリングをみせ、FWのラッシュフォードに決定機を作らせない。前半多くはなかった相手のシュートもメンディーが抜群の安定感でゴールを守った。一方攻撃面だが、ヴェルナーはマグワイアとリンデロフに完全に抑えられ、ハヴェルツも決定的なパスを送ることはできなかった。プリシッチが何度かドリブルでチャンスを作ったが、チェルシーの攻撃は彼1人に頼っていたと言わざるを得ないだろう。
後半はマンチェスターUに押し込まれたが、最後はチアゴ・シウバとメンディーが相手の攻撃をストップ。試合終了間際にはメンディーのビッグセーブもあり、スコアレスで試合を終えた。

試合感想
セビージャとマンチェスターU相手に無失点の試合を演じたチェルシー。
今シーズンの新戦力であるメンディーとチアゴ・シウバとチルウェルは、すでに必要不可欠な選手となった。メンディーはビッグクラブのGKとしてふさわしい活躍をここまで見せている。出場した4試合で喫した失点はわずかに1。ケパに代わって今後もスタメンとして出場機会を増やしてくだろう。チアゴ・シウバは今日も相手のチャンスを何度も防いだ。相手のクロスの場面では、ズマがボールウォッチャーになっているのに対し、彼だけは相手FWのマークを離していない。今日は左ウィングバックとして出場したチルウェルは攻撃と守備両方の面で安定感を披露。ドリブルで相手陣内までボールを運ぶ場面も多く、プリシッチとともに左サイドの攻撃を支えた。

一方攻撃陣は今日もゴールを決めることはできなかった。この試合チェルシーは6本しかシュートを打つことができず、枠内シュートはわずか1本(デヘアの正面)。
ハヴェルツはこの試合の序盤は全く目立つことはなかった。途中から右サイドだけではなく比較的自由に動いたり、ビルドアップに参加することでボールを受ける機会は増えた。しかしヴェルナーが封じられていたこともありサポートは少なく、右ウィングの位置では今日も活躍することはできなかった。まだ本来の状態ではないツィエクのコンディションが戻ってくれば、彼がスタメンになることも十分に考えられる。
ヴェルナーはこれまでプレミアの190cm近いCBに何度も苦しめられてきたが、今日もその例外とはならなかった。それでも前節個人技から2点を決めたように彼のクオリティに疑いの余地はない。プリシッチやハヴェルツが前を向いたときの動きの質を高め、ペナルティエリアでボールを受ける機会が増えればゴールも自然と決まるだろう。

ここ2試合無得点だが、個人的にはそんなに心配はしていない。ランパードは攻撃的なサッカーのスタイルを目指しており、タレントも今日出場した3人以外にも十分にいる。昨シーズンリーグ上位10チームの中でワーストの失点数だったチェルシーがCL圏内に入ったのは、それ以上に点を取ることができたからだ。ランパードは選手のプレーを見つつ、チームのベストメンバーを今後見つけていくだろう。
むしろ無失点が2試合続いているなんてことはこれまでのランパードのチェルシーではほとんど見なかったことであり、良い兆候だと思う。特に昨シーズンの弱点であったセットプレーからの貧弱さが、大きく改善されている。今日の試合では9本のCKを相手に与えたが、相手にチャンスを作らせることはなかった。リヴァプールがアリソンとファンダイクを獲得したことでリーグ優勝を果たしたように、CBとGKが違うだけでこんなにも守備が変わるのかと改めて感じさせられた。(メンディーとチアゴ・シウバが欠場した前節は3失点。)

チェルシーの次の試合は、水曜日CLでのクラスノダール戦。公式戦3試合で引き分けが続いているだけに、勝利を手にし、しっかりと勝ち点3を取りたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?