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ポップコーンは買わない派です。vol.20

メランコリック

今日は久々の休日。日中は学校の用事を済ませ、午後からは暇だったのでおうちでダラダラ。少し早めの夕食を食べ、kikiへと向かった。本日はメランコリック。この作品は先生の一押しで、以前からみたいと思っていた。いつもより早めに劇場にはいることができた。スクリーン3に入るとなんと貸切状態。新しくなった真っ赤な座席の高反発さはまだまだ健在。若干の座り辛さはしばらく続きそうだ。
映画館で観る楽しみ、それは大きなスクリーンで観れるということの他にもうひとつ。それはワクワクする予告編だ。上映作品ごとに顧客の傾向を掴んだ作品の予告を上映している。これらは予告編の時点で最高なのだ。故に再び訪れたいと思える点の1つになっている。
画面の幅が広がり、いよいよ本編が始まる…!

あらすじ

深夜に殺人が行われる銭湯を舞台に、ひょんなことから人生が大きく動き出してしまう人々の人間模様を、サプライズ満載の変幻自在なストーリー展開で描いたサスペンスコメディ。

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名門大学を卒業後、アルバイトを転々とし、うだつの上がらない生活を送っていた和彦。ある日、偶然訪れた銭湯で高校時代の同級生・百合と再会した彼は、そこで一緒に働かせてもらうことに。やがて和彦は、その銭湯が閉店後の深夜に浴場を「人を殺す場所」として貸し出していることを知る。さらに、同僚の松本が殺し屋であることが明らかになり……。

大学卒業までになにをやりたいのかってなかなかわからないよな

東大を出たにもかかわらず、定職にはつかず、アルバイトで食いつなぐ日々。実家で飯を食べてる描写、空虚に響く食器と箸が擦れる音。カズヒコの面構えは虚無感に満ち溢れている。
母「味噌汁の味噌変えてみたんだけど、どうかしら。」
父「えぇ。ズルズル」「とってもおいしいよ。」
母「よかった。うふふふ。」
という渇いた会話のやりとりの不自然さ。妙だけど。印象にはバチバチに残りましたなぁ。

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話はズレたが戻すと、そんな中ひょんなきっかけ(女)で銭湯に勤め始める。
2人は同級生同士。女(名前はユリ)はどうやらカズヒコに気があるようで、同窓会に一緒に行こうとカズヒコは積極的なアプローチを受ける。
カズヒコはきっと童貞なのだろう。明らかな動揺が隠しきれていない。
んで、同窓会にいく。
わちゃっとした空間に馴染めない2人は会場の端っこというか階段で並んで飲んでいる。(これ絶対密着していい感じになるやつやん!)(うん、それ。)

恋愛に関してはわりとあるあるな感じ。でもあるあるな恋愛の描写って妙に心をキュイーンとさせるよね。うん、それよ。
んでこの恋愛要素も後々厄介になってくるんだけど、それはぜひ観てほしい。

銭湯の闇

今でこそ銭湯ってなかなか入る機会がないが、いざ銭湯に行くと。都会の雑踏の中にたたずむレトロな雰囲気。なにかとせかせかとしてる都会の空気感には、異様とも思える。番頭のおじちゃんとの会話から始まるゆっくりとした時間の流れの感覚がなんとも心地よい。

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このメランコリックという映画は昼は銭湯の通常営業をしてるのだが、夜、営業終了後には風呂場が人殺しの現場になっている。なぜ銭湯なのか、それは「掃除が楽だから。」え、そゆこと?笑
しかも銭湯のおやっさんには借金があって、それを返すためにヤクザの仕事を請け持ってるって…。
どこにでもありそうな設定すぎて、自分の行ったことのある銭湯はそういうことはなかったのだろうかと大変不安になる。そしてこれから銭湯にいくのがますます怖くなるて。笑

若者の成長物語

題材というか設定だけ聞くと非常に不安ではあるが、これは案外若者たちの成長ストーリーになっていて、正直殺人描写を除けばわりとありそうな物語構成。それだけでも十分な面白い要素を含んでいるのだが、フレームというかモチーフ次第で割増になっているという印象。

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また、バイオレンスなモチーフと人間の内側の成長の部分が対比になっていて、めっちゃ成長してる感じするんよね。
極限状態に置かれると潜在的な能力がブワッと出てきて自分でも思っても見なかった成長をみせるという。あれです。笑

人間ってスクリーン上の2時間少々でこんなにも変わるんだなぁ。笑
といってもさすがに反社には関わりたくないなぁ…。

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