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俺は『24 JAPAN』に心の底から期待していたんだ……。


『24 JAPAN』第一話、視聴しました。

視聴後すぐ書いた感想が、あまりにも感情的な内容すぎて投稿を一度控えたんですよね。

映像制作深く関わった事の無い僕みたいなのが文句を言って良いものなのか、感想記事やり始めてから4年間ずっと考えてる部分でもあって。


ただ、やっぱりどうしても、どうしても言いたい事が抑えられません……!!



だって、あの『24』のリメイクだよ?


海外ドラマと言えば『プリズンブレイク』『ロスト』『24』か、だいたいその辺りが出てくる世代で、特に『24』は僕が本格的に海外ドラマにハマるきっかけになったシリーズで、本当に思い入れのあるドラマでした。

それだけに、実際に日本版の24が作られる!って情報が解禁されたその瞬間から昨晩まで、クリスマス直前の子供並みのワクワクをずっと維持しながら初回放送を待ちました。

もし日本で24がリメイクされたら?」っていう、大勢のファンが妄想に留めていたであろうものが実現したわけで、こんなの絶対期待値上がるに決まってるじゃないですか!

日本で海外の人気ドラマがリメイクされるって事自体あまり聞かないように思いますし、今の日本が24をローカライズするとどうなるのか、そういう面も楽しみにしていたんです。なにせあの『24』のリメイクですから。

全裸監督』みたいに国外輸出も余裕で余裕なハイクオリティドラマに仕上がるものだと思い込んでいました。

実際、キャスティングにしてみても唐沢寿明に仲間由紀恵に栗山千明に佐野史郎にと凄いメンツ揃えてましたし、公開されていたキービジュアルや販促画像にしたって、キャストインタビューだって、事前PRだって、このリメイク企画に対する意気込みを感じるものばかりでした。




その結果がこれなのか。

その結果がこれなのか?

これ何かの冗談だろ。


なぜこんなことになってしまったんだ






予算の都合とか、そういう問題じゃないと思う。



まず「日本とアメリカのドラマの予算規模は違うんだから比較しないで」という逃げ道を自ら潰すように、謎に本家シーズン1のコピーをやった事について。

どうしようもないだろ、比較するだろこんなことされたら。

こっちだって分かってんだよ予算レベルが全く違う事は。


そういう面があるからこそオリジナルストーリーを期待してましたし、日本のドラマの制作予算を考慮してのオリジナリティある『24』って、実現できたはずだって思わずにはいられないんですよ。

それが蓋を開けてみればシーズン1の焼き直し。各登場人物の役割や物語の展開、事件の流れまで一致する謎采配。



本家コピーした事で失われた楽しみがある。


だってこれ、もうなんか、醍醐味すら死ぬんですよ?

黒幕だれなの予想っていう楽しみ方がいきなり死んだんですよ。

こんなんニーナ枠の栗山千明で確定じゃん、黒幕。

もしかしたら後半で本家ファンを裏切る超意外な展開になるかも、という期待を、冒頭にクライマックスシーンの一部を挿入した事でしっかり潰しておくという手の込みよう。

これら全てが本家ファンに対する壮大なミスリードである可能性に、賭けろとでも言うのか。




安っぽさを隠す努力がもっとあっても良いはず。


それだけじゃなく、予算が無いなら無理しないでくれって思う部分が本当に多いです。飛行機とか人工衛星とか爆発シーンとかのCG、あのクオリティじゃ無い方がマシだって話までありますよ。安さ爆発じゃんよ。

あれが本当にもう、特に飛行機のCGが、致命的にシラけさせてくれました。

CGの人工衛星に情報がビューン!沖縄から東京にパーン!とか、今どこで何が起きてるの?旅客機内でーす!CGドーンみたいな、そういう状況説明的な一瞬のカットでCGが使われるものの、そこに明らかな違和感を覚える事が明白なレベルのものですし、無くても成立するシーンだと個人的に思うんですよ。というか無い方が良いと、思うんですよ。



絵面の安っぽさもなんとかして!!照明!!!!スタジオ感!!!!!

コント番組かな!?!?!?かな!?!?!?!?!?



チラ見せされた銃撃戦シーンに不安しか感じない。


そりゃ日本が舞台ですし、S&W M36っぽい控えめサイズなリボルバー式拳銃で撃ち合えば、ちょっと現実感が出るかもしれないですよ。

でもCTUって、テロ対策ユニットなんですよ?

それであればグロック22とか持ってても、僕は不思議じゃないと思います。


これ何が言いたいかというと、アクションシーンの緊張感が無さそうで凄く不安なんですよ。

アクションシーンと違法スレスレ拷問シーンは『24』の魅力の多くを占めていると個人的に思っていて、この第一話でチラッと見せてくれる銃撃戦のシーンが、かなりキレが悪く見えてしまって、勝手に残念な気持ちになってます。射撃音もクラッカーみたいでしたし。


こうなるともう、唐沢寿明さんが容疑者を無慈悲に拷問するシーンに全期待を寄せるしかないのか……。



演技は素敵すごく好き。


たしかにセリフ回しやらなんやらわざとらしいかもしれないですが、僕がこのドラマで一番良いなと感じたのは演技でした。

唐沢寿明演じる主人公の獅堂さん、ジャック・バウアーのキャラクター性を日本人的に落とし込んだらこうなりそうっていう雰囲気を、凄く上手く出していたように思います。

トニー・アルメイダ枠であろう、池内博之演じる南条さんも、本家シーズン1 時代のトニーに負けず劣らず、優秀なのにちょっと拗らせた大人という独特の魅力をしっかり感じられました。

仲間由紀恵演じる総理大臣候補も、話が分かるタイプのご令嬢感あって好きです。




正直いまのところ、良いリメイクとは言い難いと僕は思っています。

やっぱりストーリーくらいは、オリジナルのもので良かったと思うんですよね。

というか、このリメイクは本家シリーズのファンに向けたものなのか、24を知らない世代や観た事が無い人に向けたものなのか、目線をどこに定めているのか全く分からない印象です。

前者なら何故脚本ほぼ完コピみたいな事したのかわかりませんし、後者ならキャスティングの色気を抑えすぎている気がしますし。


凄く愚痴っぽい内容になってしまって、公開するの控えようかとも思ったんですが、このリメイク版にそれだけ期待していた事の裏返しなんですよ。

それに、これからどんどんクオリティが上がっていく可能性も捨てきれませんし、応援したい気持ちがとても強いです。


ここまで愚痴に付き合って読んでくれた方、本当にありがとうございます、そしておそらく不快な気持ちにさせてしまい、申し訳ありませんでした。

次回を楽しみに待ちます。ではまた。

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