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悪性リンパ腫の原因、所見、症状、現代医学の治療、東洋医学の治療(漢方など)をまとめてみました。


悪性リンパ腫とは?

悪性リンパ腫は、リンパ組織に発生するがんの一種です。リンパ腫は、リンパ球と呼ばれる免疫細胞が異常に増殖し、腫瘍を形成する病態を指します。これは、リンパ系統に関わる疾患であり、リンパ節や脾臓、骨髄、および他のリンパ組織に影響を与えることがあります。

悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2つの主要なタイプに分類され、さらに細分類されます。

悪性リンパ腫が起こる原因は?

悪性リンパ腫の原因は不明です。リンパ節が腫れ、リンパ球の機能が傷害されて免疫機能が低下すると言われています。そのため感染症にかかりやすくなる。

また脳、肝臓、骨髄などに影響が及ぶと、臓器障害が出て重症化する。ホジキン病、非ホジキンリンパ腫ともに臓器に病変が及ぶと予後が悪くなる。

悪性リンパ腫の所見、症状は?

無痛性にリンパ節が腫れる。進行していくと食欲不振、体重減少、発熱、貧血などがおこり、感染症にかかりやすなる。

悪性リンパ腫の診断方法は?

頸部のリンパ節など、さまざまな場所のリンパ節の腫大がみられる。血液検査で貧血や白血球の増加、減少、血小板減少。LDHの高値、Ca高値が見られるが決して特異的なものではないとされています。他にはリンパ腫の生検により病理学的にリンパ腫であることを確認するなどの方法がある。

悪性リンパ腫の一般的な治療法は?


抗ガン剤などの化学療法、放射線治療を併用する。感染症にかかりやすいため、かかった場合は抗菌薬なども使うことがある。

悪性リンパ腫の予後は?

リンパ腫の悪性度によって予後が変わる。進行が早いものほど予後が悪いと言われています。

悪性リンパ腫の東洋医学的な考えは?

悪性リンパ腫に対する東洋医学の視点では、気(エネルギー)の流れが体内で調和することが重要とされています。悪性リンパ腫が身体のエネルギーバランスの乱れを反映していると考えられることがあります。

体液や血の質:血や体液の質が重要であり、これらが悪性リンパ腫の症状や進行に影響を与えるとされています。東洋医学では、漢方薬や食事療法を通じてこれらの質を調整しようとすることがあります。

器官の関連性:東洋医学では、臓器や経絡(経絡は体内のエネルギーの流れを表す)の相互関係が強調されます。悪性リンパ腫が特定の臓器や経絡に影響を及ぼすことで、症状が生じると考えることがあります。。

五臓六腑のバランス: 東洋医学では、五臓(心臓、肺、脾、肝、腎)と六腑(胃、小腸、大腸、膀胱、三焦、膽の六つの臓器)が体内のエネルギーや機能を担当しています。これらの臓腑が調和を失ったり、不調和が生じることが悪性リンパ腫の発症に影響を与える可能性があります。

東洋医学を取り入れるメリットは?


悪性リンパ腫に対する東洋医学的なアプローチにはいくつかのメリットがありますが、これらは主に補完療法や生活の質の向上に焦点を当てています。

個別化されたアプローチ:東洋医学では、患者の体質や症状に基づいて個別化された治療法が提案されることがあります。体質やエネルギーのバランスの異なる患者に対して、異なる漢方薬やアプローチが考慮されることがあります。

症状の緩和:漢方薬などの東洋医学的なアプローチは、患者の症状の緩和に寄与する可能性があります。特にがん治療に伴う副作用や不快な症状の管理に役立つことが報告されています。

全体的な健康へのアプローチ:東洋医学では、悪性リンパ腫だけでなく、全体的な健康や生活習慣にも焦点を当てることがあります。食事療法や運動、ストレス管理などが組み合わさり、患者の総合的な健康をサポートすることが考えられます。

副作用の軽減:東洋医学的なアプローチは、西洋医学の治療法と併用されることがあり、特に抗がん剤治療などに伴う副作用の軽減に寄与することが期待されています。例えば、漢方が吐き気や疲労の緩和に寄与するとされています。

心身の調和:東洋医学は心身の調和を重視しており、患者が精神的な安定感や積極的な意識を保つのに役立つことがあります。これは悪性リンパ腫の患者において重要な要素となります。


以上のような点から、東洋医学を取りれるメリットがあります。

東洋医学で考える悪性リンパ腫にアプローチできるポイント


悪性リンパ腫に対する東洋医学のアプローチ方法は、患者の症状や体質に合わせて個別に調整されることが一般的です。以下は、一般的な東洋医学のアプローチポイントになります。

体質診断: 東洋医学では、体質が個人の健康に大きな影響を与えると考えられています。まず、東洋医学の専門家は患者の体質を評価し、病状を理解するために個別の診断を行います。これは脈診、舌診、症状の詳細な質問などを含むことがあります。

食事療法: 悪性リンパ腫患者に対する食事療法は、個別の体質と症状に合わせてカスタマイズされます。特定の食材や調理法、漢方などが推奨され、栄養摂取とエネルギーのバランスを最適化するために使用されることがあります。

ストレス管理と精神的なサポート: 東洋医学は、精神的な健康を重視し、ストレス管理技術、瞑想、呼吸法、および運動などの方法を提供することがあります。これにより、患者の心身のバランスをサポートし、治療へのモチベーションのアップや忍耐力を高めます。

予防と健康の維持: 東洋医学は健康の維持と疾患の予防に焦点を当てます。患者には健康な生活習慣の促進、バランスのとれた食事、適切な運動、ストレス管理などがアドバイスされることがあります。

その他の悪性リンパ腫の治療法

鍼灸

気や血液の流れを調整: 鍼灸治療では、体内のエネルギーである「気」や血液の流れを調整することが目的とされます。悪性リンパ腫の場合、気や血液の滞りが問題となり、これを改善することで全身の調和を取り戻す助けになると考えられます。

陰陽のバランスを整える: 中医学では、陰陽のバランスが重要視されます。悪性リンパ腫が陰や陽の不均衡によるものと考えられる場合、鍼灸を通じて陰陽のバランスを調整し、体内の調和を促進することが試みられます。

ストレス軽減と心身のリラックス: 鍼灸治療は、患者に心地よい感覚をもたらすことがあり、これがストレス軽減や心身のリラックスに寄与すると考えられています。悪性リンパ腫患者が抱える精神的なストレスや不安に対処するためにも、鍼灸が一定の効果を発揮する可能性があります。

漢方

漢方医学は、中国の伝統的な医学であり、植物、動物、ミネラルなどの自然界の物質を組み合わせて製剤したものを用いてバランスを取る治療法です。悪性リンパ腫に対する漢方治療も、患者の体質や症状に基づいて行われます。


漢方薬は、悪性リンパ腫などの病気に対する東洋医学の伝統的な治療法の一環として使用されることがあります。ただし、漢方薬に関する研究はまだ不十分であり、科学的な証拠が限られています。悪性リンパ腫の治療において、漢方薬が単独で使用されることは一般的ではなく、通常は西洋医学の治療法との組み合わせや補完療法として検討されることがあります。
一般的な漢方薬のアプローチは、患者の体質や症状に基づいて個別化されます。以下は、一般的に悪性リンパ腫に対する漢方薬のアプローチに関するいくつかの例です:

清熱解毒:悪性リンパ腫は炎症や毒素の影響を含む可能性があり、清熱解毒作用のある漢方薬が使用されることがあります。これは体内の熱を冷ます作用を持つもので、炎症の緩和や体内の毒素の排除をサポートすることが期待されます。

活血化瘀:活血化瘀(血液を活性化させ、凝固を防ぐ)の作用を持つ漢方薬が使われることがあります。これにより血行が改善され、腫瘍の血液供給を制御しやすくなると考えられます。

補気益血:悪性リンパ腫が進行すると、体力や血液の質の低下が起こることがあります。補気益血の漢方薬は、体力を補い、貧血や倦怠感を改善するために使用されることがあります。

清熱燥湿:清熱燥湿作用のある漢方薬は、湿熱の蓄積を排除し、免疫機能をサポートすることが期待されます。

東洋医学的に悪性リンパ腫の治療を始める場合は?

東洋医学的治療は、体質の調査から始まり、陰陽のバランスを整える食事療法や漢方などを用いて体全体の機能を改善します。健康管理と生活指導も重要であり、個々の症状や体質に合わせたアプローチが必要です。そのため専門家への相談が重要になってきます。

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