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<対談記事> 知財が中小企業にもたらす意外なメリットとは?
ロフトワークさんのWebサイトの「Dcraft デザイン経営リーダーズゼミ」のコンテンツに、同社のクリエイティブディレクター・加藤修平さんとの対談記事、
知財が中小企業にもたらす意外なメリットとは?
ブランド力を高め、企業間共創を加速させる知財の捉えかた
をご掲載いただきました。
未来感のあるポジティブなトーンでまとめていただき、「世の中、結局のところ何が変化して、デザインや知財にどのように関係してくるのか。」の投稿に書いたような、社会の構造変化に伴う知財の役割の変化に対する認識をベースにお話しをさせていただきましたが、この対談の中で特に強調したかったのは、「知財は『仲間づくり』にも使える」の項にある、次の一節です。
たしかに、今の知財制度に則った権利取得のプロセスは、共創的、あるいはアジャイルに進行するビジネスにはフィットしにくいとは思いますね。1、2年の長期スパンで事業計画を立てて進めるような従来型の事業開発プロセスであれば、その中で段階的に知財権を確保していけばよかったんですが、今はそのスピード感では成り立たないですよね。
一方で、これから知財の中で特許以上に重要になってくるのは、ブランドのロゴマークや商品名といった「商標」かもしれません。そのサービスやプロダクトを通じてどんなメッセージを発信していきたいか、どんなビジネスをしかけていきたいのか。昔の武将が自分たちの旗印を掲げて仲間意識を高めたみたいに、コンセプトやビジョンをロゴマークなどに可視化し、ストーリーを語りながらユーザーやパートナーに提示して、そこに共感してくれる仲間と新しいビジネスを創っていく。そうした意味で商標は、特許やノウハウなど企業に固有の資源である知財を束ね、それらを自社らしさや自社の想い、ビジョンを発信する役割を担うものです。そして共通の目的でつながる仲間との知の重なり合いにより新たな知が生まれ、そうした知のアップデートが他には追随できない強いビジネスを作り出していくのではないかと。
知的財産に対する意識を「プロテクト」から「アップデート」へと転換し、そのアップデートをクローズではなくオープンに進行させていくことが、中小企業がこれからの時代を生き抜く鍵になっていくのではないでしょうか。
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