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腰痛の原因追及と運動療法について。

この記事は、非常勤講師として働く中で、『ここ絶対に押さえといて!』と講義中に感じた内容を文字に起こし説明しているものになります。
今回は、腰部に対する評価のポイント(テキストP118-119  )についてを整理・共有していきます。

腰痛の分類とその原因について

JSPOの教本の中には、疼痛増悪動作の観点から腰痛の対応を4つに区分しています。

①屈曲型
②伸展型
③回旋型
④混合型

このタイプ分けは、「もっとも痛みや違和感:症状」を自覚する動きはどれか?という問診のやり取りの中で把握することができます。

また、それぞれのタイプにおける疾患の代表的なものについても把握しておくと
「整形外科で○○と診断されてた」と言った選手からの報告に対して、○○と診断を受けたのであれば、疼痛増悪動作が△△の可能性が高いな。と言うことは□□の柔軟性や、■■の筋力をチェックしよう!
と、一つの情報から確認すべき項目が見えてきます。

腰痛の捉え方
テキスト内には、腰痛の原因を脊柱・股関節に分けて記載されていることが多く、この記事の中でも以下のエリアに区分し、腰痛増悪動作*とその原因について記載していきます。(#1)

①脊柱(胸椎)
②脊柱(腰椎)
③仙腸関節
④股関節
(③+④=⑤)骨盤

*疼痛増悪動作 
実施に動作を形成する中で、運動時痛を自覚する動き(動作)のこと。

#1 腰痛の評価方法(エリア分け)

ここから各タイプの特徴について記していきます。

屈曲型腰痛


このタイプの腰痛は、体を前屈させた際に症状が増悪する特性を持ったタイプです。
体を前屈させた際に痛みを発する原因は多岐に渡りますが、テキスト内にはその原因が2つ記載されています。

①骨盤の前傾減少、腰背部への伸張増大
股関節の伸展に作用する筋が過度に緊張をしている結果、体幹屈曲の中で骨盤が前傾方向に動きを作れない状態になります。
一方で、骨盤の動きに制限がかかっている結果、脊柱がその動きを代償する形になります。
 
(動作の特徴)
・股関節の動き(屈曲)が狭い。
・脊柱の動きが広い。
→#3 中央の代償動作を確認することが多い。


②腰・背部の緊張亢進

股関節の屈曲に作用する筋が過剰に緊張している結果、骨盤の前傾が強まり、結果として腰椎の前弯が強まります。
腰椎の前弯が強まり過緊張にある腰背部の筋に伸張ストレスが生じることで症状が出る身体状況になります。

(動作の特徴)
・股関節の動き(屈曲)が広い。
・脊柱の動きが狭い。
→#3 右の代償動作を確認することが多い。

#2 屈曲型の腰痛の特徴
#3 屈曲型腰痛と動作の変容
中央:骨盤の前傾が制限されることで、脊柱が動きを代償する。
右:過緊張下にある腰背部の運動が制限されている。


伸展型腰痛


このタイプの腰痛は、体を伸展させた際に症状が増悪する特性を持ったタイプです。
体を伸展させた際に痛みを発する原因は多岐に渡りますが、テキスト内にはその原因が2つ記載されています。

①骨盤の後傾減少、腰椎の過度な伸展
股関節の屈曲に作用する筋が過度に緊張をしている結果、体幹伸展の中で骨盤が後傾方向に動きを作れない状態になります。
一方で、骨盤の動きに制限がかかっている結果、脊柱がその動きを代償する形になります。
 
(動作の特徴)
・股関節の動き(伸展)が狭い。
・脊柱の動きが広い。
→#5 中央の代償動作を確認することが多い。


②腹部の緊張低下
体幹伸展の際に、腰椎の運動を動的にコントロールしている腹部に位置する筋が役割を担えないことで脊椎(腰椎)に過度な負担がかかります。

(動作の特徴)
・他動的に腹部を安定させることで症状(運動時痛)が軽減する。
→#5 右の代償動作を確認することが多い。

#4 伸展型の腰痛の特徴


#5 伸展型腰痛の動作の変容
中央:股関節の後傾が制限されることで、脊柱が動きを代償する。
右:体幹伸展時に腹部の働きが不十分な結果、脊柱の動きが過度となる。


回旋型腰痛


このタイプの腰痛は、体を回旋させた際に症状が増悪する特性を持ったタイプです。
体を回旋させた際に痛みを発する原因は多岐に渡りますが、テキスト内にはその原因がいくつか記載されています。

①水平面での運動遂行が困難
体幹の回旋運動を行い際、水平面上での動きと合わせて、過剰に矢状面(骨盤前傾)での動きが伴うことで生じることがあります。
 
水平面での動きに合わせ、矢状面の動きが過剰となる原因として以下の項目が挙げられます。

・股関節の屈筋群の緊張亢進
   →結果として骨盤の前傾が強い姿勢での動作形成となる。

・腹部の筋力低下
 →結果として動作形成時に動的安定性を欠いた状態となる。

#6 回旋型の腰痛の特徴


#7 回旋型腰痛の動作の変容
左から2つ目:股関節屈筋群が過緊張下にあり、骨盤の前傾が過度となる。
左から3つ目:腹部の働きが不十分な結果、脊柱の動きが過度となる。
左から4つ目:股関節の前面・後面の筋に柔軟性低下があり、回旋時特有の動作が作れない。


混合型腰痛

不特定の方向に対して運動時痛を自覚しているケースがこの対応に該当すると考えられます。
原因が限定的ではないことから、疼痛増減テストを駆使し、症状を誘発している原因に対して優先順位をつけるほつようが出ていきます。


#8 混合型の腰痛の特徴

まとめ

以上が腰痛のタイプ分けと、その主な原因でした。ここに記載がある内容が全てとは断言できませんが、評価の際に御活用いただければと思います。

*以下は有料コンテンツとして、記事を作成しています。
 有料コンテンツでは、上記記載の評価を踏まえどのように介入するか。
ポイントをまとめています。


(ver.1.0 2022.10.18 Update)

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