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《詩》こころよく

こころよくあるというのは
初夏にゆれる葉
海の底にねむる貝
光へむかってのぼる泡

こころよくあるというのは
なにも考えないでもする
まばたき
夢からさめ
意識がこちらへもどるときの
息のありよう

だれかにかなしい刃をむけられても
知らぬ嘘をかぶせられても
ゆれるままの新緑でありたい
それらはわたしの課題ではない
すきなひとがみる方角の
空をながれる星でありたい

古屋朋