力石 武信

ロボットアートの視点から、色々なことを書いていきます。 ロボットアーティスト、ロボット…

力石 武信

ロボットアートの視点から、色々なことを書いていきます。 ロボットアーティスト、ロボット研究者。 秘密結社StrangeAttractor総帥。 大阪大学、東京藝術大学を経て、力石アートロボティクスLLC代表。 https://chikara-robotics.co.jp/

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教養としてのロボット2:「チューリングテスト」と「中国語の部屋」(1/2回)

今回は2回に分けて、「チューリングテスト」と「中国語の部屋」について書きます。「チューリングテスト」も、「中国語の部屋」も、どちらも「どうなったらコンピュータが知能を持っていると言っていいの?」を考える思考実験です。 チューリングテスト まず今回は、チューリングテストからです。アラン・チューリングという人が考えたテストです。コンピュータが「本当に知能を持っているかどうか」は、外から見ただけではなかなかわかりにくいですね。なので、このテストをパスしたらわかるよ、といったテス

    • 筆者プロフィール

      力石武信(ちからいしたけのぶ)ロボティシスト・ロボット研究者。大阪大学大学院・石黒浩研究室に在学中の2005年、愛知万博でのアンドロイドの展示にて技術を担当し、「見せるロボット」に関心を持つ。2010年より、演出家・平田オリザ氏の率いる「ロボット演劇」に参加。その後、東京藝術大学に研究拠点を移し、ロボット技術をアートへ用いる研究に取り組んでいる。現在は、映画・ドラマ、演劇作品などでのロボットの操演、技術提供を始め、コンサルティングなどを手がけている。

      • 教養としてのロボット1:「哲学的ゾンビ」:「心がある」と論理的に言う方法

        さて、やるやるサギ寸前ですが、超重い腰を上げて、ロボットやサイエンス、哲学などなど、自分が面白いと思うことの記事を書いて行こうとと思います。コツコツと月1ペースで書ければ良いなと思っていますので、よかったらご愛顧をよろしくお願いいたします。 初回は「哲学的ゾンビ」について、お話しします。なんだか凄いインパクトのある言葉ですね。 ちなみにトップの挿絵は、生成AI先生の作です。ほんと、面白い時代です。 哲学的ゾンビとゾンビ論法:「哲学的ゾンビ」とは、哲学の思考実験です。思考

        • 私信2.なんと1年半も空いてしまいました。

          気が付くと、前回投稿してから、なんと1年半も空いておりましました。 この期間、本当に色々と激動の日々を送っています。 この1年半にあったことを、さらっとお知らせします。 これからマメに、近況やら解説やらの記事を更新していくつもりですので、よろしくお願いいたします。 1.令和工藝を辞任しました。 去年7月末に、立ち上げに参加していた令和工藝合同会社を辞任しました。 本当に色々と言いたいことは山ほどあるのですが、何を言っても悪口にしか聞こえないので、やめておきます。ただ、一つ

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        教養としてのロボット2:「チューリングテスト」と「中国語の部屋」(1/2回)

          私信1.ごあいさつと新しい日々

          2000年に京都工芸繊維大学の夜間に入り、2004年から大阪大学大学院の石黒研でロボットを研究し、2015年から東京藝術大学でロボットとアートを研究してきて、ふと気がつけばびっくりするほど長い間、大学で生きました。去年の春から準備してきたロボットベンチャー令和工藝合同会社も、いよいよ本格的に動き出すことになり、大学の外で生きて行く事になり、生活もだいぶ変わって行きそうです。 藝大では、新しいロボットとアートの思想を作ることにやっきになって来ましたが、今度はどうやったら社会で実

          私信1.ごあいさつと新しい日々