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【こ】恋は真夏のように愛され眠る «50の音と歌詞と»

ときめいたり、はっとしたり。そんな歌詞を切り取る『50の音の歌詞』シリーズ。今日は【こ】。

恋は真夏のように愛され眠る君は悲しみの果てに立ち尽くしていた

曲:とまどい
歌:GLAY
作詞:TAKURO
作曲:TAKUTO
発売:2000年8月23日

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「恋は真夏のように愛され眠る」

このフレーズを初めて聞いたとき、百人一首にある恋の歌を知ったときに似たような衝撃がありました。恋って、真夏のように愛されて眠るのか……、と。こんなにも美しい表現を現代でもできるんだなあとティーン・エイジャーのわたしは驚きました。

(これを作詞したTAKURO氏は当時「愛読書は広辞苑」と言っていたので、言葉への知識欲の深さが伺えます。)

この曲は全体を通して物語のような展開になっていて、最初と最後の歌詞の対比もすごく好き。

戸惑い悩んで汗を流していつも何かに傷つきながら
悩んで迷って決めた心に出した答えにしばし背を向けて
かなわない恋をした

冒頭ではかなわない恋とわかっていながら、それに背を向けている主人公。だけど曲の終わりの結びは、

戸惑い悩んで汗を流して僕はこうして生きてゆくだろう
悩んで迷って決めた心に出した答えに 深く頷いて
また逢えるその日まで

決めた心に、出した答えに、深く頷けるようになっています。恋は、人を大人にさせるんだろうなあ。

頷けるようになるまでの軌跡は、曲を聞いてお楽しみいただけたら。学生時代を連想するような、甘酸っぱい気持ちにもなる曲です。

歌詞全文はこちらから。


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