俳優を見せる舞台

小劇場演劇の面白さは?

演劇は大別して

・商業演劇
・小劇場
・学校公演
・市民団体

の四つに区分できるとのこと。

とりあえずこの四つの中で
小劇場は
映画、ドラマよりも
より作家や演出、俳優の個性が出やすいです。

決定権は自分たちにあり
旗を振っている人の意向が反映しやすいからです。


自分たちがどうしたいか
なにを見せたいか
どう試したいか

全て出せます。


ただ、お客さんの中で

「完璧なものを見たい」
「失敗のない作品を見たい」

というのであれば

「商業演劇を見てね」

と思います。


商業演劇は、小劇場より

予算が大きく
皆さんが想像する演劇に近く
有名人がよく出てます。


小劇場は、

よくわからない作品
知らない俳優
予算がない中での公演

なので
アイディアがなければ
見るものがありません。

と言っても言い過ぎではないでしょう。



もちろん、アイディア以外にも

俳優の成長
団体の成長
作品の成熟度合い

といったこれまでの公演を通して見ることは
楽しみの要因の一つとはなりますが。


デビューしたてのアイドルが
メジャーまで羽ばたいていく成長物語のようなもの

お客さんに育ててもらいながら
成長していきます。


現在の小劇場がアイドルと違うのは
映画やテレビがゴールではなくなっている点でしょう。


映画やテレビで活躍したければ
演劇中心よりも
映画やテレビで活躍している人たちがいる場へ
出て行った方が良いです。

俳優が飽和状態の中で
よほど運が良くなければ
演劇の中で発見してもらえることは稀です。


ただ、演劇の中で
事を成そうとしている人もいます。


僕自身は、作品で
完璧な作品を目指しているのではなく、

俳優たちが、
自在性を持って演じられる作品

を作ろうとしています。


まだまだその途上ではありますが

「演じる」意識から解放され
俳優自身の魅力を
どれだけ見せつけるか

になります。


インプロが出てきて
演劇はセリフのある即興劇だ
と言われますが

その場、その瞬間に起こったことへ
登場人物が反応していく
というのが
即興と言われるならば
その通りです。


僕が演劇空間で求めるのは
俳優同士のコミュニケーションです。

それは自分自身が俳優だから
特に意識しているのだと思います。

俳優を信用しているので
成果が出れば嬉しいし
裏切られれば悲しいです。

俳優をコマとしてではなく
生物としてとらえ、
作品を紡ぎ出していく。


猛獣使いにならなくてはな

と思う今日この頃です。

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