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結婚後、妻は腐った。

『鬼滅の刃』は皆さんご存じであろう。
もはや説明のいらない、大大大ヒット少年漫画である。

先にハッキリさせておきたいのだが、鬼滅の刃に対して、私から物申したいことは全くない。素晴らしい漫画である。私も大好きだし、多くの勇気をもらった。

だが、鬼滅の刃は確かに、妻が腐るきっかけになった。

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を観たとき、妻は恋に落ちた。
誰にか?もちろん煉獄杏寿郎その人である。

映画館から帰った後「推しが出来た、推しが死んだ」という何処からか聞きつけたであろう言葉を繰り返すようになった。

そのうち、鬼滅の刃に関するありとあらゆる情報を集め、グッズを収集するようになった。
街を歩いて、店に煉獄さんのポスターを見かければ迷わず入り、ガチャガチャを見つければ必ず回す。

家では「やはり無限列車に向かわせたのが、煉獄さんの他に炭次郎達だけだから駄目だったんじゃないか?」と、お館様の戦略ミスを責めるようなことも言い出していた。

だが問題は、その時点で原作である鬼滅の刃が既に完結しており、彼女の鬼滅欲を満たすコンテンツが不足していたことである。

結果、彼女は二次創作の世界に足を踏み入れることとなる。

私は詳しく知らないのだが、二次創作の世界はBLという分野に溢れているらしい。鬼滅の刃も、その辺りで非常に有力なコンテンツとなっているらしいのだが、この辺りの詳細は、他の専門家に筆を譲りたい。

とにかく、経緯は省くが、妻は鬼滅の刃からスタートし、二次創作の世界、そしてBLへと羽ばたいていった。

妻の変化に気づいたのは、ある日「学生の頃、男同士で教室でしたことある?」と聞かれたことがきっかけだった。

私は「ないよ?」と答えつつも、何かただならぬ変化が妻に起きているのだろうと直感した。妻はその時、既に腐り始めていたのだ。

だが前述のノートのように、正直、妻が太ったことにより、ある意味で妻の変化に寛容になっていた私は、BLへの傾倒などはむしろ些末なことだとも感じていた。

だが、妻のBLへの意欲は、その後も勢いを増すことになる。

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