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メキシコの風に乗って:ロザリア・レオン、クリストファー・クロス

先日、フォローさせていただいているおとましぐらさんが主宰しているサイトで、クリストファー・クロスが紹介されていた。とても詳しく楽しく読める。

クリストファー・クロス(Christopher Cross)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】│☆おすすめ名曲ランキング☆「音楽鑑賞サブノート」 (otosab.com)

クリストファー・クロスは中学生のころ、本当に良く聞いた。

1979年のリリースのデビューアルバムはフラミンゴのジャケットで「南から来た男」という日本語タイトルだったと思う。南から来た、ということだが改めて調べてみると、テキサス州のサンアントニオの出身、ヒューストンの西にあるアメリカ合衆国の最南部の都市の出身だ。

シングルカットされた "Ride Like the Wind" が一世を風靡し、当時、在日米軍むけAM放送のFEN(現AFN)で聴いて一発でファンになった。

コンガのリズムが少しエキゾティックで、疾走感があり風雲急をつげるといった雰囲気のイントロで、クリストファークロスの綺麗な高い声が存分に生きた名曲だ。

あのころ、意味もわからず「ララクウイン」と憶えていた。"It is the night”が「イリーザ・ナイト」と聞こえ、「メキシコ」くらいしか聴き取れなかったのだった。

何かで捕まり絞首刑の判決を受けた荒くれ者の主人公が、逃走中の夜に「風に乗るようにメキシコ国境に向かい逃げていかなければならない」と独白するだけの歌詞だ。もう一曲大ヒットした "Sailing" という曲も含め、どの曲を聴いてもフラミンゴも南から来た男もまったく関係ない歌なのだ。音作り、歌声、本人の姿形(失礼!)、ジャケットのデザイン、プロモーション、それぞれが見事なまでにばらばらなのに、イメージ全体が微妙にうまく合わさって相乗効果まで出てしまった稀有な例であろう。

"Ride Like the Wind" は大好きなのに、皮肉な感じになってしまった。

そういえば、今回は、この1-2年よく聴いているメキシコの女性シンガーソングライター、ロザリア・レオンのことを書こう、と思ったのであった。思わず導入が長くなってしまった。

ロザリア・レオンは、2017年リリースのアルバムのタイトル曲、"Mas Alto" にマイク・スターンが参加しているのがきっかけで2年前だったと思う、知ることになった。

このアルバムは面白いアルバムだ。アコースティック・ギターの弾き語りにエレクトリック・ギターだけ、というありそうでなかなかない組み合わせだと思う。

ロザリアのアコースティック・ギターは、メキシコ独特のリズムとギターを叩く音がパーカッシブで歯切れよい。ロザリアののびやかや力強い声がいい感じだ。メキシコの歌の雰囲気たっぷりのファルセットも印象的だ。そこにディストーションとリバーブがよく効いたエレクトリック・ギターが絡むのだが、交わらずに浮いているようでいて聴いていると馴染んでくるから不思議だ。

二人へのインタビューが、YouTubeに上がっていた。マイク・スターンもいつもの調子で、いい味出している。

2003年にデビューということだが、Spotifyでは、2012年のアルバムから聴ける。

こちらは、アコーディオンとリズムセクションも入っていて、メキシコの太陽とカラっとした薄茶色の大地とサボテンをイメージさせる明るく陽気なアルバムだ。

2021年にリリースされたアルバムは、エレクトリックギターとのデュエットの続編、さらにライブアルバムも出ている。

このアルバムは公式チャンネルからYouTubeにも上がっているので、動画で楽しむこともできる。2曲ほど貼っておこう。

楽曲そのものも美しいし、シンプルな構成、リズムを歯切れよく刻むギターも聴かせる。なんといっても力のある声も美しい。

今日、この記事を書きながら楽曲をかけっぱなしなのだが、聴けば聴くほど素晴らしい。美しい...。

ますます惚れた。



■関連 note 記事

マイク・スターンのことは前にも少し書いた。

Nelson FariaのYouTube チャンネルにも出演していて、二人の素晴らしいデュオの演奏とともにインタビューも楽しめる。マイク・スターンの英語は、そこらの気のいい兄ちゃんがそのまま爺さんになっちまったみたいな感じだと思うがどうだろう。1曲目が終わったあと、挨拶をかわしているときの表情、そのまま相手を指さし笑いながら "Yeah, you are kicking my ass!" とか。


■ 関連 マガジン

1. 好きでよく聴いているミュージシャンを紹介。毎週木曜日に更新中。ギタリスト多め、たまに懐メロ。

2. 愛している女性シンガーに特化したのが、我ながらベタな名前だと思うが「世界の歌姫たち」。こちらはさらに愛している思いのたけのみの記事ばかり、週一、毎週火曜日に新しい記事を書いている。懐メロ多め。


3. いずれも、耳もあまりよくないし、知識も少ない、語彙力もない、なので、基本YouTubeやSpotifyのリンク貼り付けと「好きだー」「愛している」というだけの記事ばかりになっているし、そうなっていく。

私本人が楽しく書いていることだけは間違いない、それだけは伝わるだろう。

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