いつも何度でも:ポム・Pomme, クレモンティーヌ・Clementine
最近、フランスの女性シンガーでは、ポムをよく聴いている。去年末に新着リリースの Play List に入っていたシングルを聴いていたら、あれ?ポム?日本語?しかも聴いたことある曲だ、と思ったら、「千と千尋の神隠し」の「いつも何度でも」だった。
そういえば、以前にライブで演奏しているのを YouTube動画で見たことがある。
彼女のライブの衣装で「千と千尋の神隠し」のキャラクターが入ったパンツをはいているのをよく見ていたので、それほど驚きではない。それに私は、映画にあまり興味を持てず、ジブリの映画も全然見ていないし、アニメに思い入れがあるわけではないのだが、話題にはなっているようだ。
Twitterで21万イイネ、フランス人Pommeによる『千と千尋の神隠し』主題歌のカバーが配信 (udiscovermusic.jp)
日本のTVアニメがフランスでうけているというのは、ずっと昔からで、40年以上前からそんな話を聞いていたような気がする。そういえば、フランスの女性シンガーのクレモンティーヌが日本のアニメの主題歌をボサノバ風のアレンジで歌い評判になったのは記憶に新しい。
2曲目の「バカボン・メドレー」なんか、ボン・ボン・バカボン、セ・ボン、としか言いようがない。「サザエさん・メドレー」も聴くと、随所で思わずニヤっとしてしまうことだろう。歌詞はフランス語または英語に訳されているけど、固有名詞や擬音など日本語をうまく残していて、発音の感覚がよく耳ざわりが絶妙だ。そよ風に軽やかにのっているようなクレモンティーヌの声によくマッチしている。お洒落なアレンジも軽い音づくりも、心地よく、ほんとうに楽しいアルバムに仕上がっている。
このあと、続編やベストも立て続けに出ている。
クレモンティーヌは1989年の "Continent Bleu" 「コンティノン・ブルー」が私の愛聴盤だった。Spotifyで探してみたら、ジャケットのデザインががらっと変わっていて、見つけるのに少し時間がかかった。
もっとお洒落なジャケットだったのだが、手元に残っていない。改めて聞いてみるとやっぱりいい。軽やかなジャズ・ボーカルのアルバムで、ゆったりと聴き流すにもとてもいいアルバムだ。
さて、ポムだが、1996年生まれだから、Continent Bleuがリリースされたときにはまだ生まれていない。まだ25歳なのだ。
派手に踊ったりはねたりすることはないし、顔いっぱいに笑顔がはじけるというわけでもないし、しかめっ面でこぶし振り上げてうっせいわ、などはない。
ギターを爪弾きながら静かに歌う姿が凛々しい。少し内向的な笑顔が素敵だ。
声はクセがなく透明で、しかし凛とした力強さを感じさせる。こういう声の人は意外に少ないように思う。ファルセットもコントロールよく音域も広い。美しい。
アルバムは2017年リリースの "À Peu Près"、2020年の ”Les Failles Cachées” がある。
「世界の歌姫たち」でとりあげたミレーヌ・ファルメールのカバーも動画で上がっていた。デザンシャンテ "Désenchantée"。クリアな音のエレクトリックギターの弾き語りでしっとりと歌い上げ、素晴らしい。
いつも何度でも聴いてもいい。まさに天使の歌声だ。
■ 関連 note 記事
ミレーヌ・ファルメールのデザンシャンテ "Désenchantée"は公式からYouTubeにライブが上がっていた。
■ 関連 マガジン
1. 好きでよく聴いているミュージシャンを紹介。毎週木曜日に更新中。ギタリスト多め、たまに懐メロ。
2. 愛している女性シンガーに特化したのが、我ながらベタな名前だと思うが「世界の歌姫たち」。こちらはさらに愛している思いのたけのみの記事ばかり、週一、毎週火曜日に新しい記事を書いている。懐メロ多め。
3. いずれも、耳もあまりよくないし、知識も少ない、語彙力もない、なので、基本YouTubeやSpotifyのリンク貼り付けと「好きだー」「愛している」というだけの記事ばかりになっているし、そうなっていく。
私本人が楽しく書いていることだけは間違いない、それだけは伝わるだろう。
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