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vol.035「知らない領域に飛び込むことの価値:初タキシード、初イヴニングパーティー、行ってきました」

今春から学んでいるMFJ(マインドファッションジャパン、政近準子代表)のご縁で、蜂谷雅彦さん主催 イブニングパーティーに参加してきました。学校の、広い意味での"課外授業"の一環です。


学びと衝撃の体験で、自分自身の振り返り用をかねてシェアします。

1.人生初タキシード、初イヴニングパーティー。

イヴニングパーティーのドレスコードは、いわゆるブラックタイ。「ブラックタイとは」を調べて、確認するところからのスタートでした。

◆「ブラックタイ」とは?

ブラックタイパーティーとは、簡単にいうと、ドレスコード=ブラックタイ指定のパーティー。
「ブラックタイ」は、タキシードをきちんと着用すること。準正装。ちなみに「ホワイトタイ」が、燕尾服をきちんと着用すること。ブラックタイより上の正装。単にネクタイの色を指すのではなく、またタキシードは最高ランクの正装ではない。
「タキシード」(米)のほか「ディナージャケット」(英)とも呼ぶ。

こんなこと、小中高大学の教科書には1ページも登場しなかったし、社会に出てからも誰も教えてもらわなかった。話題にのぼることすら無い。
日本は遅れてる!と単純化はできないけども、置かれた環境によって得られる情報、知識がこうも大きく違うのだ、という例だ。

◆初めてのタキシード

およそ半世紀生きてきて、タキシードをきちんと着たことがない。もちろん買ったこともない。
今回は、政近代表にご紹介いただき、大西慎哉さんの「Sloane Ranger Tokyo」で作って頂きました。専門家の知見と経験で診断・測定して頂き、襟や袖の形状をはじめ、身につける各アイテムの解説と助言を頂きながら、完成した一式を身に着けて、おどろく。
サイズのフィット感。一流のプロに正統に仕立てて頂いた安心感。気後れしない感じ。初タキシード(ディナージャケット)の高揚感。
パーティー会場へ移動するまでの、この時間が、すでにひとつの価値体験だった。
※タキシード完成までの過程は学ぶことがものすごく多かった。詳細は別の投稿にわけてシェアします。

◆準備したこと、しなかったこと。

参加が決まってからの約2か月。準備したことを書き出してみる。
・関連書籍を探して読む。(『紳士服を嗜む 身体と心に合う一着を選ぶ』飯野高広著、『ビジネスの装いルール完全BOOK』MEN'S EX特別編集)
・「タキシード」がそもそもどんな世界観なのか。感覚をつかむために、百貨店の礼服コーナーに立ち寄り、店員さんと会話。初歩的な質問をしてみる。
・大西さんのアドバイスで、「自分はどんなタキシード姿になりたいのか」、画像を検索、集めてみる(例:米アカデミー賞授賞式等、イメージの湧く俳優たちのタキシード姿)

装い(タキシード)については調べもしたし、備えをした。いっぽう、パーティー(での振る舞い)は調べたり想定したりがなかった。とぼしかった。
これが次の「パーティーでの気づきと反省」に少なからず影響することになる。

2.「大人度合い」があらわになる場である。

◆圧倒された、感動と衝撃。

会場はパークハイアット東京、39階の大ホール「SNOW BALL」。
エントランスから前室、メイン会場の空間。パーティー運営スタッフ皆さまの、受付にはじまり、ホスピタリティの高さ。(きびきびと緊張感をたもって、しかもよそよそしくならず、変な圧や慇懃無礼にならない、って、ものすごく難易度の高いことだと思っています)
それに美味しいお料理の数々。立食パーティー、ビュッフェの場合、かなり名の知られたホテルでも、当たりはずれ、または無くなる料理と残る料理が出ると思う。すべてが美味しく、しかも美しいことに、純粋に感動でした。(※同行したメンバーが、ちょっと目を離したすきにスイーツコーナーが"完売"してたのを本気で悔しがっていたほど)

そして なんと言っても会場全体の雰囲気。「参加者の約半数が初参加」とのことだったけど、とにかく空気のテンションが下がらない。
後から振り返ると、主催の蜂谷さん、生演奏やダンスをはじめとする企画側皆さんの運営はもちろんだけど、毎年参加されている方々、さまざまな分野でご活躍の皆さまが、場の空気をよくするのに協業、参画されていたことが大きいのだろうと思う。

◆現時点の「大人度」があらわになる場である

パーティーはそういった次第で、素晴らしいものだったけど、自身の行動は反省の多いものとなった。

事前の写真撮影
・立ち姿、振る舞い、照れずにポーズを取る。良い意味で"格好をつける"。連携する、集まる、詰める、空ける。とにかく、各所作ができなかった。指南・修正いただくことに時間を費やさせてしまった。
・写真を撮っていない、少ない。他者に関心を持つこと。後日の共有のためにも写真を撮りあうこと。関心と共有はすなわち愛情である、と学校で繰り返し教わっているのに実体が伴っていなかった。

それでも、とにかく形から入ること、プロのカメラマン(MFJ 中川ディレクター)に撮ってもらえることの重要さ。なんだか面映(はゆ)いけれども、素敵な写真(絵)に仕上がったのだった。※ディレクター、いつも大量の撮影をありがとうございます。

政近代表をセンターに、背丈、席次を考慮した並び。映えますね。


 
ほかの参加者皆さんとの関わり
・引率役の政近代表の紹介以外で、声をかけて交流することができなかった。やらなかった。
・一緒に参加した身内メンバーの近くにいるか、または独りでたたずみ、うろうろしていた。 
原因は2つある。①準備、シミュレーションしていなかった。同行者とも事前にディスカッション、相談できたはずなのにやらなかったから。怠惰だったから。②関係性の構築された場(例えば会社)に馴れていた。アドバンテージのない場で、恥をかいたり空回りすることを恐れて行動しなかった。臆病(卑怯)だった。
終了後の振り返りでもこの点は問われた(問いと自覚の学校です)。自分でうすうす気づいてることを問われると、「子どものメンタリティだな」とはっきり理解できる。

同伴のチームのエスコート
結論をいうと、エスコートらしいエスコートができないままだった。
・場数、経験が無さすぎて動きが身についてない。「次に何が起きる、だからこうしよう」という感覚にとぼしい。
・「エスコートとは」の基礎知識が欠けており、予習もできてない。机上の知識を詰め込めばよいというものではないけど、最低限のものは要る。
・「エスコートするマインド」が弱い。「大きな荷物を持ってる」「エレベーターのボタンを押す」などは「つい見落としてました」という類のものではない。要するに鈍感(無神経)なのだ。

女性のエスコートにかぎらず、開宴前の席の確保、荷物、集合、出迎え等など、「貢献の機会」に役立つことが少なかった。


MFJ受講生チームの女性陣と、ツーショット。皆さん素敵です。


 

共通して言えること:
知識や心根はともかく、調べて仮説を立てて想定すること。つまり「準備」することが最大の持ち味なのに、それをやらずに当日を迎えた。痛い目にあう、何もできないのは当たり前だ。落ち込むのも傲慢なぐらいの、起こるべくして起こった。

たしかなのは、「正当なドレスコード・それを踏まえた参加者皆さま・こまやかなホスピタリティの場に臨むと、自身の現時点の人間力=未熟さ、心の鍛錬度が、はっきり分かってしまう」こと。
その場/シーンの側に言い訳・心理的言い逃れをいう余地がない。冷たいとか手厳しいとかはなくて、温かい、本物の大人の場だったから、自分側に課題があると、いやでもはっきりする。
一言でいうと、
真の大人の場 に出ると、その人の大人度(子ども度)がわかる
ということだ。

◆終わりは、はじまり。

ただ、こういうことは、終わってからがはじまりである。
自省してもいいけど、落ち込むことにあまり意義はない。第一、落ち込むほど努力していない。棚卸しして、客観視、というより直視して、次に活かすこと。そのためにも記録を残す。たとえばこの記事投稿のようなことだ。 
指摘や指導をもらえたら、くさくさせず反応すること。行動すること。発信することは、最低限の礼節でもある。
制約があるからこその自由、厳しさあっての楽しさなのだ。


パーティー終了後の談笑シーン。ただリラックスしてるようで、ここまでの準備がないとこうはならない。

3.知らない領域に飛び込むことの価値

反省自省しきりだったけど、言えるのは、「現時点の自分では理解しきれない世界」に身を投じることの価値だ。
現時点で理解可能なことの復習にとどまる。すでにできているることばかりやる。知り合いのいる安全なコミュニティに閉じて生きることは、本当にたやすい。そして、あやうい。

今回のパーティーは特別課外授業であって、めったにあるものではないけど、前段で、そもそもこういう場(ファッションの学校)に身を投じてみること。知らない領域、不確実性の高い分野に、リソースの一部をBETすることの価値は、とんでもなく大きいと、あらためて確信する"一大事件"でもあった。
自分より優れた専門家、一流のプロフェッショナルの力を借りて、てこを用いるように、特急列車や飛行機に乗るように、遠くへ行くことが、ものすごく重要なのだ。


以上、人生初タキシード、初イヴニングのリポートでした。
 
改めまして、このような場をつくってくださっている蜂谷様、また参加の機会を頂いた政近代表に、深く御礼を申し上げます。今回感じた高揚感・気づき・反省・学びを、MFJの同窓の皆さんに、また上記のような形で情報発信していくことで世の中への還元も含め、活かします。
ありがとうございました。

政近代表と。これまでの人生通算でも、頭が上がらない、緊張する人物のひとり。

ご案内:
MFJの3期の入学がまもなく募集されるそうです。現在、12月24日開催の説明会に参加された方への先行案内中のようですので、近日中の公開をお見逃しなく! 「人生が必ず変わりますよ」と宣伝や保証をする立場にないけど、大きな気づき、視点を手に入れられることは間違いないと思います。


最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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