外山一機

『鬣TATEGAMI』同人。共著『新撰21』(邑書林、2010)ほか。俳句時評http://sengohaiku.blogspot.jp/2015/07/toyamaarchive.html。百叢一句http://spica819.main.jp/100soikku

薄皮一枚の倫理

 見たものを句にする、ということをこれまで僕はほとんどしてこなかったし、あまり関心を持って読んでこなかった気がする。それは、俳論だとか入門書だとかよばれる文章の…

「昭和俳句」と「書けなさ」のこと

Ⅰ 昭和俳句の限界  平敷武蕉が昨年上梓した評論集『修羅と豊穣―沖縄文学の深層を照らす』(コールサック社)に、井口時男の俳句についてふれた一文がある。 句を読む…

第二句集の季節

 『いぶき』(編集・発行人 今井豊・中岡毅雄、二〇二〇・八)に「若手俳人と俳句を語る」という対談記事が掲載されている。大学生の日比谷虚俊・雪花菜と、同誌編集長の…

宛先は男 フェミニズム批評の試み(2)

 竹下しづの女くらい男性俳人にとって与しにくく、また同時に、与しやすい女性俳人はいなかったのではないかと思うことがある。 しづの女というと大正九年に〈短夜や乳ぜ…

「癒す女」の告白 フェミニズム批評の試み(1)

 中村汀女ほど、家庭が公的な場であることに自覚的であった俳人はいないのではあるまいか。   ひと頃、立子さんや私の作るものは台所俳句といわれ、凡俗な道を歩むもの…

負けの色彩

 俳句について何か言うとき、「それ言ったら「負け」確定だよね」という言葉というものが、たしかにあるような気がする。たとえば「俳句が好き」「俳句はすごい」「俳句は…