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読書感想【「好き」を育てるマンガ術】

ある少女漫画を最近読んだ.その漫画の作者のTwitterを見ていたところ,この本がオススメされていた.たまにはこういう本を読むのも良いかなと思ったため読むことにした.


この本はマンガ家志望の方に向けた本である.

編集者である著者がマンガ家(マンガ家志望の人)からよく質問されたことをマンガ作成の段階ごとに分けて答えている.

必要なことが書かれていそうな部分を読むのも,最初から読むのも どちらでも可能なように構成されている.ページ数は多いものの読みやすい本になっていると思う.


私はマンガ家になる予定がないので,あまり得るものはないと思っていた.しかし読んでみると意外にも新しい発見や気づきを得られた.


特に印象に残ったところは『自分の「好き」を大事にする』と『オリジナリティはあなたしか知らないことに宿る』,『自分の好きな作品の抽象化と再具体化』の3つである(実際にこのような項目があるわけではない).

なぜならこの3つを見たとき過去に読んだ「起業家の思考法(平尾丈)」を思い出したからだ.

「起業家の思考法(平尾丈)」では別解力を核とした思考法を紹介していた.その別解を生み出す3つの要素として『自分らしいやり方』と『優れたやり方』,『別のやり方』をあげている.

印象に残った3つと別解を生み出す3つの要素はかなり似ていると思った.

・『自分の「好き」を大事にする』≒『自分らしいやり方』
・『オリジナリティはあなたしか知らないことに宿る』≒『別のやり方』
・『自分の好きな作品の抽象化と再具体化』≒『優れたやり方』

マンガ家などの創作活動に関わっている人や起業家は正解がない中でよりよい打ち手を考えているのだろう.考え方が似るのは当然かもしれない.

私は約一年前にMAD動画作成という創作活動(?)をしたことがあった.そのとき別解を生み出す要素はとても役に立った記憶がある.

マンガ業界でも別解力が使われているところを見ると,別解力はより創造的な打ち手を考える上で有益なものだと改めて感じた.


この本はマンガ家を目指す人に向けて書かれているものの,編集者の考え方やマンガ家が悩んでいることを知れるので,マンガを読む側の人でも面白いと思う.少なくとも私はそう感じた.

抽象と具体をより知りたい方は「地頭力を鍛える(細谷功)」か「『具体⇄抽象』トレーニング(細谷功)」を読んでみると良いだろう.



以上.

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