読書感想【リスクをとらない起業術】
日本型雇用(終身雇用,年功序列賃金,新卒一括採用)が崩壊し,転職が当たり前になる,また,日本の社会保障(だいたい年金)が将来的に受け取れるのか不安であることを考えると,仕事(本業)とは別の長期的に稼げるものを用意しないとな~という気持ちが心のどこかにあった.
同じ会社に長く働けるなら,それが理想である.しかし,選択肢は多いに越したことはない.その一つが起業という選択肢だ.
「起業なんてハードルが高いよ~」というイメージを持っていたものの,この本のタイトルにある「スキマ時間」,「1万円」という点が気になったので,手にとってみた.
この本で著者は,会社員と起業家には異なるメリットとデメリットがあるため,どちらが上と論じるのは意味がないとし,会社員を辞めずに休日や就業時間後に働くこと(週末起業)を提案している.
(会社員は収入が安定しているものの,起業家は収入が不安定である.その不安定さを会社員の収入で補うということ.それぞれのメリットを良いとこ取りしようというわけだ.)
週末起業は,過去に読んだ「オリンピック恐慌(岸博幸)」でも推奨されていた方法だったので,自分にとっては真新しいものではなかった.とりあえず週末起業は起業に全振りするよりも,安定で確実性があるということを再確認できた(もちろん天才なら話は別).
一番なるほどと気づけたことは,起業で取り扱う商品・サービスを「会社員時代のキャリアや経験を活用」して提供する,ということである.本物の経験談があり,語る価値のある実績なので差別化しやすい.また,在庫を抱えず,低コストである点も見逃せない.
会社員の日々は資産化しにくいと思っていたため,驚きだった.言われてみれば,そうかも.
また,第4, 6, 7章にあるテクニックも勉強になった.セールスや発信方法等は起業と関係なく重要だ.
私は今のところ起業する気はないものの,「これは将来,商品・サービスになるのか」と意識しながら仕事をしてみようかなと思った.
以上.
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