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読書感想【「五箇条の誓文」で解く日本史】

日本近代史を学ぶために購入。また著書の『未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命』は良い本だったので他の著書も興味を持った。


近代史はそれなりに本を読んでいたので 本書から新しく知ったことは特になかった。

しかし明治国家の機構がタコツボで強い権力を持つものが存在しないことや軍内部の派閥の説明があったりと 学習してきた知識を本書を通して整理できる点は悪くない。


終章で,国民は見捨てられる方向にあり国民は政治不信を募らせていくと書かれてあった。

政治に期待できないから政治不信になる気持ちは分かる。しかし国民が勝手に期待して裏切られているだけだと私は思う。

この国は民主主義国家で選挙が行われている。圧力団体を作り政治家を動かす。民主主義というゲームのルールを理解し 政治家主導ではなく有権者主導の政治を作っていく必要がある。

政治に対してツ〇ッターで文句を言っても現実は変わらない。そんな時間があるなら 地道に現実世界で仲間を集めて塊を作ろう。

「政」を育てるのは有権者だ。そのことにそろそろ気づいてほしい。



「五箇条の誓文」に注目し日本近代史の流れを読み解く視点は分かりやすく 本書の「はじめに」に書いてあるとおり的を射ていると思う。

日本近代史の初学者にオススメできる本である。



以上。

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