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読書感想【「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考】

学校教育では答えのある問題を多く解いてきたけれども これからの時代・世界は答えのない複雑なものになると言われている。

答えのある問題を多く解いてきた自分にとって答えのない問題と向き合うことはとても難しい。向き合わなければならないと認識はしていたけれども放置していた。

そんな中 本書のタイトルにあるアート思考という言葉と本書のORIENTATIONで「美術の本来の目的は自分なりの答えを”つくる”能力を育むことです。」という文に興味を持ったので 本書を読んで勉強してみようと思った。


本書から得られるものは非常に多く 読んでよかったと感じた。どの章も衝撃を受けて本書を読んだあと放心状態というか,ただただすごいなという気持ちになった。


20世紀が訪れるまでの間 アーティストは「目に映るとおりに絵を描く」ことを正解としてきた。しかし「あるもの」が大衆に普及したことでその正解が崩れてしまう(「あるもの」はネタバレになるので言わないでおこう)。

このとき正解というゴールがなくなりアートの存在意義は何だろうかという難問に直面した。

その後アーティストたちは正解のない問題に対して自分なりの答えを提示しようと模索した。その姿勢は今の複雑な世界を生きる私たちにとって必要なことだと思う。


正解がない中 自分なりの答えを見つけることは時間と労力がかかるもの。時間がもったいないと思うこともあるだろう。

しかし正解を考える時間は自分なりの答えを見つける以外にも私たちにとって有益なことがあると私は考えている。それは物事に対して深く考える機会を得られることだ。

現代の人間はインターネット上で多くのウェブサイトやプラットフォームを飛び回り 新しいコンテンツの消費やコミュニケーションを忙しく行っている。

その影響から深く考え知識として吸収せず消費するだけという浅い思考が常態化していると思う。

インターネット社会に慣れた浅い思考を深い思考に変えていく。自分なりの答えを探すことは現代の人間にとって一石二鳥の行動となるだろう。



以上。


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