つれづれなるままに #1

いつからだろう。

毎日の生活に虚無感を覚えるようになったのは。

家族だっている。友達だっている。

帰る家もあるし、行きたい高校・行きたい大学に行って、就職も決まった。

なのに、なぜ。

なぜ、毎朝起きたら涙が出ているのだろう。

分からない。この満たされない気持ちは、何。


「それじゃ、お母さん行ってくるねー」

パートに出かける母の声と、玄関のドアの閉まる音。

母は昼夜逆転生活を送っている私に対して色々思うこともあるだろうが、いつも明るく振る舞って核心を突いてはこない。

私としては、そこが余計に気にくわないんだけれども、でも変なことを言って唯一の居所であるこの家を居心地の悪い場所に変えたくはない。

頭の横にあったスマホを手に取り、時計を見ると9時半。

「もう少し寝るかぁ」と呟きつつ、友達から来ているLINEの通知を消していく。

こういうの、本当は好かない。

特に、大学の友達ってものすごく薄っぺらい気がして仕方ない。

友達って何なんだろう。

遊びに誘ってくれる人?

カフェに行って何時間もおしゃべりする相手?

会う度の挨拶が「その服可愛いー」で始まる子?

群れるくせして、本音で話して少しでも波を立てるとすぐハブこうとする。

本気の感情をぶつけられる相手はいないの?

家族にもダメ、友達にもダメ。

このモヤモヤは吐き出すべき感情を溜め込み過ぎているせいかもしれない。

#2へつづく

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